2015年 04月 14日

養老孟司・奥本大三郎・池田清彦「三人寄れば虫の知恵」読了

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 写真は、近所で。部屋猫は部屋にいる限り、ヒトが近づいて
きても慌てない。迷惑だなあって顔はするけれど。

~4月8日より続く
 (あ、そんなつもりじゃなかったが、前半も猫写真の日だった。)


 『第六部 虫屋の来し方、行く末』の『環境問題論議の矛盾』より引用。

奥本 [略]地球全体だって、環境問題とかいろいろいってるけども、
 砂地が水で形が変わってるのと違いはないし、種の絶滅とかいろいろ
 騒いでいるんだけれども、絶滅するならしてしばらくすると、また
 アッという間に進化するんですよね。代わりができちゃう。

 池田 地史的にいうと七回ぐらい大絶滅があったわけで、最大の
 二畳紀末の大絶滅では八〇パーセントから九〇パーセント以上の種が
 絶滅してるわけですから。人間が環境を変えて自分を含めて生物種を
 絶滅させているということは、次の新しい生物の進化のための舞台を
 用意してるわけでしょう?

 奥本 いちばん潰(つぶ)しのききそうなヤモリでいいです。あれ
 数匹残しておけば、全部絶滅させたってどうってことないですね。

 池田 環境問題というのは、人間が生き残りたいということなんですが、
 出してくる論理というのが「人間非中心主義的に考えなきゃいけない」
 というのは変じゃないですか。矛盾してるんですよ。

 奥本 「俺は快適に暮らしたい。ほかのやつは知らん」。本音を言え、
 ということですね。

 養老 単純に反論すればいい。外を変えてどうだこうだっていうより、
 お前を変えりゃいいんだろうって。すると遺伝子操作になっちゃう。
 それはまさに進化ですから。

 池田 [略]
 養老 [略]

 池田 [略]みんなが無責任になれば、環境問題を考える必要はない
 けれども、その問題を盾(たて)に取って、それを軸にして儲けようと
 するやつがいるから、話がややこしくなってくるわけです。あるいは
 それを政治のテコにしてほかのやつをコントロールしようとしてるやつ
 がいるわけじゃないですか。環境問題とかエコロジーとかって、今、
 流行(はや)りで、正(せい)の価値がついた言葉じゃないですか。
 そういうのは、資本にも権力にも思想にも、全部に収奪されていく。>
(p273~274)

 正論だと思うけれど、鼎談は1995年夏に行われた。フクシマ以後も、
この正論は通るだろうか?

     (養老孟司・奥本大三郎・池田清彦「三人寄れば虫の知恵」
     新潮文庫 1996初 J)





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by byogakudo | 2015-04-14 17:41 | 読書ノート | Comments(0)


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