猫額洞の日々

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2015年 04月 26日

「楠森總一郎作品展 ランボオ遠景」に行った

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 昨夕ようやく恵比寿に行き「楠森總一郎作品展 ランボオ遠景」を見る。
Ms.JUNXの人形も出展と聞いていたが、楠森總一郎氏のランボー・モティーフ・
Tシャツや絵画に囲まれて、白い長袖Tシャツ製人形が置かれ、彼女のデビュー
を兼ねた展覧会になっていた。

 楠森氏のイラストレーションによるランボーは、清冽でパンクな若者だ。
インスパイアされた鈴木創士 訳「ランボー全詩集」(河出文庫)が入口に置いて
ある。Tシャツはイラストレーションのコラージュ。

 左壁の奥に油彩2点。"荒れた海辺"の風景がよかった。
 右の壁に、グリザイユで描かれた「手」(キャンヴァス地・アクリル)が4点。
左から2番目の背景が薄く塗られ、キャンヴァス面がガーゼの包帯のように
透けて見える1点が、特に好きだ。
 楠森氏の作風は、テクニシャンではもちろんあるのだが、"レトリカル"と
呼ぶのが、よりふさわしく感じられる。絵画による絵画批評の側面がある
ので、あの独特の距離感や佇まいが発生するのではないかしら。テクニック
なしには存在させられない現象であるが。

 Ms.JUNXによるTシャツ製人形は、原則、長袖Tシャツ1枚、目はボタン、
糸は唇の赤を除いて白と黒だけで構成される。
 Tシャツを切り開き、ポリウレタン(だったと思う)の綿を芯にして、
作りながら出てくる布地の断片から次の形が現れ、立体の一筆書きの
ように出現する"夜の子どもたち"の群が中央に坐り、あるいは立ち、パンクで
ファニーな笑みを浮かべる。
 JUNX dollは、"工芸"の罠__この世に何かを存在させたいという欲望が
ないのに、テクニックだけあるので、それを見せ(つけ)ようという欲望__
と、そもそも無関係なのがすてきだ。人形が生まれてくる状況に立ち会って
いるかのような存在感がいい。

 今日16時までです。

 「楠森總一郎作品展 ランボオ遠景」

 2015年4月21日(火)ー26日(日)
 12:00ー19:00 (最終日は16:00まで)
 @ GALERIE Malle





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by byogakudo | 2015-04-26 12:18 | アート | Comments(0)


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