猫額洞の日々

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2015年 04月 29日

田中啓文「星の国のアリス」読了

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 これもささま書店・均一台出身の1冊。<祥伝社文庫の特別書下ろし作品>
シリーズ中の<競作「吸血鬼」SF・ホラー&ミステリー>ジャンルに属する。
 2001年初版なのに、帯を含めてほとんど背ヤケも傷みも頁ヤケも見られない。
そんなに長い間、倉庫で眠っていた「吸血鬼」なのか? 悪い出来じゃないのに。

 16歳になった(!)「鏡の国のアリス」が、近親相姦していた兄(!)の
結婚により地球を離れ、「迦魅羅(かみら)」(!)というボロい恒星間貨客船で、
「ラミア」(!)星に住むゴード(!)さんという遠い親戚に引き取られることに
なったが、「迦魅羅」には吸血鬼が乗っていて、乗客・乗員ともにグロテスクに
殺されてしまうお話。

 要約するとそうなる。しょうもない話をきちんとまとめる手腕が確か。
近親相姦もロリコンも、ともすればお洒落な感覚で消費される風潮に敢然と
抵抗しているのだろうか__それはヨタロー読みというもの__、乗客の
ひとり(?)である異星人の姿は睾丸そっくりだったり、最初の犠牲者の
シーンでは、
< 何か、酸(す)っぱいような、甘いような匂いが暗い廊下を漂ってきた。
 アリスは顔をしかめた。それは、進むにつれて次第に濃くなっていき、
 ついには耐えきれないほどになった。高校のトイレでよく嗅(か)いだ
 臭いと似ている。嫌な嫌な、生理のタンポンの臭いだ。アリスには初潮が
 なかった。[以下略]>(p8)__こんな描写だ。

 「永見緋太郎の事件簿 2」にあたる「辛い飴」がもうすぐ届く。式貴士も、
探して読むのかなあ...?

     (田中啓文「星の国のアリス」 祥伝社文庫 2001初 帯 J)    





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by byogakudo | 2015-04-29 20:32 | 読書ノート | Comments(0)


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