2015年 07月 14日

ドロシー・L・セイヤーズ/浅羽莢子 訳「ナイン・テイラーズ」再読中/くたばれ安倍晋三・独裁政権!

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 2014年12月5日の鈴木創士氏のコラム紹介に使った、ジャンゴな
猫の写真がある。猫の横切る倉庫と直角に、横長・二階建ての木造
の工場みたような建物が続いていたが、前が駐車場になっているので、
うまく撮れない。そうこうしてるうちに、壊される風景を撮ることに
なった。

 この本は古本屋初期に読んだ、と思う。探偵小説は元々好きだから、
これもいずれ読んだかもしれないが、古本屋になったおかげで知る機会
を得た本とジャンルは多い。今は自力で開拓を迫られる。
 あまぞんのお節介メールで知った「20世紀イギリス小説個性派セレク
ション」(新人物往来社)5冊揃いを、しばし考え込んだ後、昨夜、日本の
古本屋で注文してしまった。
 「もう(売り払うための)店はないのよ、どうするの?」とS。
 時間と競争しながら読んで溜め込むのよ。

 時間が限られてるのに再読するのは、無駄なことかもしれないが、
見事に忘れている! 初読のときも"鳴鐘術"の話が理解できなかった
けれど、再読しても何だか喧しそうと思うだけで、田園風景に流れる
教会の鐘の音をイメージできない。
 
 "鳴鐘術"とは、音域の異なる鐘を規則的に鳴らすことらしいが、

< 転座鳴鐘の技術はイングランド固有のもので、イングランド固有の
 事物のご多分(たぶん)に洩れず、外の人間には不可解の一語につきる。
 たとえば、音楽性豊かなベルギー人なら、音程を注意深く合わせた鐘が
 一組あれば、曲を奏(かな)でるのが当然と考える。だがイングランド人
 の転座鳴鐘家にとっては、曲を奏でるなどというのは子供じみた遊びで、
 外国人にしか向かず、数学的に順列と組み合わせを計算することこそが、
 鐘の正しい使いかたなのである。転座鳴鐘家が自分の鐘の音楽に言及する
 場合、音楽家の考える音楽のことを意味しているのではない__ましてや
 俗人が音楽と呼ぶものには程遠い。それどころか、俗人から見れば、鐘は
 単調にジャランジャラン鳴る近所迷惑な存在にすぎず、かなりの距離と
 感傷的な連想の二つに緩和されて初めて、我慢できる代物(しろもの)だ。
 [中略]
 [注:転座鳴鐘家の]本意は、綱と輪を用いるイングランド式の鳴らし方に
 よってこそ、それぞれの鐘が最も豊かで気品ある音を発することができる、
 という点にあるのだ。転座鳴鐘家の情熱は[中略]
 徹底した計算と器械的に完璧な動きに満足を見出(みいだ)すのであり、
 持ち鐘が先手(さきて)から後手(あと)まで規則正しく上がっていき、
 そこからまた順序よく下がっていくにつれ、本人は、複雑な儀式を非の
 打ち処(どころ)なく執り行なったことからくる厳粛な陶酔に充たされる。>
(p39~40)

 フランス人が「イギリス人って羊肉に薄荷で味つけするんですよ、信じ
られる?!」と言っていたが、イギリスはヨーロッパじゃないのだ。

 ときどき入ってくる"鳴鐘術"話を無視して読めば、ミステリとしての
パターンが見えてくる。"鳴鐘術"話は、物語の進行と呼応してるのだろう
と推測するが、こんなストーリーだったのか。いくら推理を避けてミステリ
を読む、という態度で過ごしてきても、長年読んでると、自ずとパターン
くらいは見て取れるようになってしまった。

     (ドロシー・L・セイヤーズ/浅羽莢子 訳「ナイン・テイラーズ」
     創元推理文庫 1998初 J)

7月16日に続く~


 考える高校生twitterを、安倍晋三の類いは読むかしら? webでは
どうも、サイドの左右に関わらず、自分の側に立つ情報しか得ようと
しない傾向がある。
 まあ、TVは完全に資本に制圧された偏向ぶりだし、でなければ、
両サイドのコメントを交互に入れてお茶を濁す、弱気な姿勢かだから、
うんざりしてパソコンやスマートフォンの画面に向い、自己愛的な情報
収集に浸りたくなるのだろうが、敵の思考こそ情報収集すべきだろう。

 ギリシアの経済危機を毎日伝えるのは、それでもって日本の今ここに
ある経済危機を考えるヒントにさせたい、っていう婉曲表現なのか?
 財政危機だ、消費税をもっと上げなければといいながら、税金は役人と
資本と政権の望むところに投じられる。森喜朗のための国立ラグビー場・
兼オリンピック会場、高級官僚と資本のための原発再可動、資本のための
派遣社員使い捨てシステム、アメリカのためのオスプレイ導入に辺野古基地、
八ッ場ダムに見られる、始まったら"やめられない、とまらない"官僚システム.....。
 「丁寧にご説明申上げたい」と、目録を読むだけで内実を語らず(語れず)、
時間がきたから戦争法案を採決しよう__まれに見る気狂いに率いられた
独裁政権だ。安倍晋三は今すぐ死ぬか退陣するか、どちらかを市民は渇望する。





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by byogakudo | 2015-07-14 21:14 | 読書ノート | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2015-07-15 10:35
彼らがテロを恐れる気持ち、テロの必要、ちらっと感じてしまうのがオソロシイ。
Commented by byogakudo at 2015-07-15 15:31
粛正とか、強制収容所でのソフトな洗脳とか、死刑廃止論者
の口から出るとは思えない語彙も...。


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