2015年 07月 25日
連日「東京新聞」からのノートだ。今日の朝刊の『こちら特報部』 は、明治憲法復元をもくろむ「日本会議」について。 安倍晋三の側近、首相補佐官である参議院議員・衛藤晟一は、 「日青協」の元委員長だった。 「日青協」=日本青年協議会という団体は1970年に結成された。 長崎大学で左翼の学生と対峙した民族派学生ら、による結成だ。 「日青協」は「日本会議」の前身、「日本を守る国民会議」の事務局 も担った。 「日青協」トップと「日本会議」の事務総長は同一人物であり、都内 の事務所は同じビルの同じフロアにある(〒153-0042 東京都目黒区 青葉台3-10-1 パシフィックマークス青葉台6F)。 「日本会議」は、1997年5月、右派宗教団体などでつくる「日本を 守る会」と、右派文化人らを中心とする「日本を守る国民会議」が 統合し結成された。現在の会長は、杏林大学名誉教授・田久保忠衛。 wikiによれば田久保忠衛は、「新しい歴史教科書をつくる会」と 「体罰の会」顧問でもある。 「日本会議」は「誇りある国づくり」を目指し、皇室を尊び、同胞感を 涵養する、新憲法制定や、祖国への誇りと愛情を持った青少年の育成等を 挙げる。 会員、約38.000人。47都道府県本部の他、242支部。同会議に賛同 する国会議員懇談会が281人、地方議員連盟が約1700人。7月15日付けに 引用させて頂いたが、<現在の安部内閣の閣僚19人中15人が会員>とか いう。 著述家・菅野完(たもつ)氏によれば、 < 「日青協こそが日本会議の中核だ。中核メンバーが目指すのは 日本国憲法を変えることではなく、否定すること。現憲法の手続きに 従って改憲すると、現憲法を認めることになるので本当はやりたくない。 何らかの方法で現憲法を無効化し、明治憲法を復元したいと思っている のだろう。> <「一般会員の大半は、日青協のことを知らないのではないか」>。 <日青協メンバーの多くは、生長の家の信者。創始者の故・谷口雅春 [注:敬称「氏」を省略]は、明治憲法の「復活改正」を唱えていた。 生長の家は83年夏、政治結社の生長の家政治連合の活動を停止し、 政治活動から離れたものの、日青協メンバーらは今も谷口雅春[注:敬称 「氏」を省略]を信奉しているとされる。> <「[注:解釈改憲による集団的自衛権の]行使容認の閣議決定によって 憲法は骨抜きにされ、規範性が失われた。日青協の思惑と一致している」> 安倍晋三と <日青協との直接の接点は見えないが、周囲には衛藤[注:敬称「氏」を省略] らがいる。>どこからどこまでもファシスト政権である。 7月22日付け「東京新聞」朝刊5面『私説 論説室から』は、「7・1クーデター」 と題されている。 2014年7月1日に集団的自衛権の行使を認める閣議決定がなされたとき、 論説委員・桐山桂一氏は、言論誌に <歴代内閣が憲法九条のもとではできないと約束してきたのに、「解釈改憲」 により、それを破ったのだから> <「政治的なクーデターだ」と書いた。> ほぼ一年後、憲法学者/東大教授・石川健治氏と話をしたとき、 <石川教授も「法学的にはクーデターだと思っています」と語った。 石川教授によれば、国民もしくは大本の規範は動かないまま、政府 レベルで法秩序の連続性の破壊が起こった場合を、法学的にはクー デターという。 「政府が国民なり外国に対して約束したことを破るためには、より 上位の規範に則(のっと)った、ふさわしい手続きによるのでなければ なりません。国民投票や、それに相当する手続きが必要だったはず です。それを普通の閣議決定で決めてしまいました。法学的には 『法の破壊』がなされたといいます。クーデターとは『法の破壊』の 一種なのです」> 法学的にも安倍晋三政権は、クーデターによる独裁政権であると 証明された。正当性の根拠なぞ、ありやしない。 くたばれ、呪われよ、安倍晋三・独裁政権。 新聞折り込みに「都議会だより No.313」が入っていた。覗いてみると、 自民党の山崎一輝なる若いのが、国旗・国歌について一般質問している (2015年6月17日)。 <(1) トップアスリートが国旗を直視し国歌斉唱する姿は子供たちの良き 手本。国の代表としての行動について知事の認識は。 (2) 中学や高校の大会等で国旗や国歌の指導を。> これに対する都知事・舛添要一と教育長(誰だ?!)の答えは、 <舛添要一(1) 国を代表する選手が自国の国旗や国歌に敬意を払うのは 当たり前。国旗や国歌を尊重する姿を世界の檜(ひのき)舞台で見せて ほしい。 教育長(2) 意義を理解させ尊重する態度の育成やスポーツ大会での指導 充実を働きかける。> ちがう。民主主義社会にあっては、個人の思想が自由に発現されることを 保証する。国家という取りあえずのフィクショナルな枠組みを象徴する国旗や 国歌についても、個人の自由が尊重されるので、自動的に、反対を表明する 権利が保証されなければならない。舛添要一も教育長も、人権を無視した発言 である。いんちき野郎どもが。
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| 2015-07-25 13:44
| 雑録
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