猫額洞の日々

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2015年 08月 01日

佐藤優は性善説に拠るからピントがボケるのか

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 紙の新聞が電子版より優るのは、その空間性・立体性に於いてである。
各項目の関連を一目で見て取れるレイアウトが可能だからだ。

 昨日(2015年7月31日)付け「東京新聞」朝刊を例にとれば、26面、
27面の『こちら特報部』見開きを眺めると、右側・26面には、首相補佐官・
磯崎陽輔の、これまでのバカ発言がまとめられていて、左・27面の上には
毎日書き手の代わる『本音のコラム』、金曜日は佐藤優で、彼も磯崎陽輔に
ついて書いている。わたしは時々、佐藤優の言ってることが理解できない。

 前半は磯崎陽輔の、法的安定性なんぞ知ったことか発言のまとめである。
理解できないのは後半の、佐藤優による磯崎陽輔解釈・理解・感想だ。

< 磯崎氏は、東大法学部を卒業し、旧自治省に入省したトップエリートの
 官僚だった。磯崎氏が書いた『分かりやすい公用文の書き方』『分かり
 やすい法律・条例の書き方』(ぎょうせい)は、優れた実用書である。
 両書を読むと、磯崎氏が自分が持つノウハウを国民に提供することにも
 エネルギーを割く良心的官僚であったことがわかる。>

 ここから分からない。ゲーマーが自分の技量を見せる機会を用いるように、
"優れた実用書"を書ける能力を見せて印税も入る機会を逃さなかった、という
解釈もできるではないか。なぜこれが"良心的官僚"の証しになるのだろう?

 "良心的官僚"に続いて、
< これほどの人物が「法的安定性は関係ない」というような、乱暴な発言を
 するところに現下政治エリートの病理が端的に表れている。磯崎氏の内心で
 安倍政権を守ることと日本の国益が一体化している。それ故に客観性、実証性
 を軽視し、自らが欲する形で世界を理解するという反知性主義のわなに足を
 すくわれているのだ。悲しい。>と結ばれる。阿呆か。

 佐藤優は、日本の国益を考えて外務省に入った良心的な官僚かもしれないが、
自分がそうだからといって周囲の役人たちが全員、自分の能力を国家のために
使いたいと願う良心的な人物ばかり、ってことはないだろう。(部外者の目には、
むしろ、鬱陶しい出世主義者の集団としか見えないのだが。)

 いまwikiを見たら、佐藤優は同志社卒だそうだ。東大文1卒の受験ノウハウ・
エリートがトップに立つ環境とはいえ、彼らが人格的にも優れている(はずだ、
べきだ)と考える時点で、佐藤優自身が"自らが欲する形で世界を理解する
という反知性主義のわなに足をすくわれている"のではないかしら。





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by byogakudo | 2015-08-01 14:14 | 雑録 | Comments(1)
Commented by saheizi-inokori at 2015-08-01 21:37
なるほど、私は佐藤の文章を疑問も持たずに読んでいました。
浅かったかな。


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