猫額洞の日々

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2015年 08月 13日

東も西も/稲田朋美+菅義偉+レイモンド・T・オディエルノ

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 写真は8月10日の柳橋界隈で。この階段の右側に画廊があり、
良さそうな絵がかかっている。階段下には「parabolica- bis」と
看板が置かれていた。
 パラボリカ・ビス、聞いたこと或いは読んだ記憶のある名前だが、
まだ歩き始めの時間帯なので、画廊には寄らず先を急いだ。
 部屋に戻ってweb検索。夜想系の画廊Galleria Yaso[ガレリア夜想]
/ギャラリースペース
だった。


 稲田友美の類いが、東京裁判やGHQの占領時代を検証するなんぞ、
笑止千万だと書くつもりだった。
<自民党>東京裁判やGHQ占領政策検証へ 懸念の声も

 東京裁判の結果を受け入れ、戦犯も処刑されちゃったから、ミソギは
すんだ。もう侵略戦争の過去は水に流して、未来志向でやってきたのが
脳天気な戦後日本だが、それでいいのか。水に流そう、と言えるのは
被害者たちである。加害者から言い出すことはできない。

 もう一度、伊丹万作「戦争責任者の問題」を読み返し、権力に怯えた
怠惰な国民だったから軍部の独走を許してしまった、異議を唱えない
ことで侵略戦争に加担してしまった事実を、一億総懺悔に陥らない
注意深い手つきで、あぶり出すこと。

 日本人作家の真珠湾攻撃直後の日記を見ると、
< 反戦的で親米派といわれた吉田茂元首相の長男の健一でさえ、
 「暗雲が晴れて陽光が差し込んだ」と興奮気味だった。伊藤整は
 「この戦争を戦い抜くことを、日本の知識階級人は、大和民族として
 絶対に必要と感じている」「民族の優秀性を決定するために戦うのだ」
 と書いた。>(2015年8月9日「東京新聞」 『ドナルド・キーンの東京
下町日記』より)
  
 加害者であり被害者であった日本人の肖像を精密に描き出すことで、
戦前戦後の日本を振り返る、ってのが必要だけれど、稲田友美の類いが
狙っているのは、こういうセンシティヴな階層や襞の選り分けではない
だろう。

 間違ったソースが引用されたことを鬼の首にして、従軍慰安婦は
存在しなかったと主張する手合いが、東京裁判やGHQ占領政策を
検証するというのは、<犯行当時になかった刑罰規定を適用する
「事後法適用」>を取り上げて、だから東京裁判やGHQの占領政策
は不正である、とでも立証(?!)するつもりではないかしら。
 "ためにする"行為である。ル・ペン父やプーチンと新三国同盟でも
締結したいのか?


 沖縄に基地を押しつけて黙ってきた一人なので、何かいう資格はない
けれど、翁長雄志・沖縄県知事と菅義偉との会談直前に米軍ヘリコプター
事故が起きた。

< 翁長氏は会談で、関係市町村が十三日にもヘリ墜落事故について沖縄
 防衛局に抗議するとの見通しを示した上で「説明を求めても、(防衛局
 側は)『原因究明したい』とか『私たちも分からない』とか、しゃくし
 定規の、何の意味もない答えしか返ってこないだろう」
 [中略]
 「それに時間を費やされる気持ちが分かるか」>

 菅義偉の反応はもちろん、いつもの木で鼻をくくる態度を改めない。
<会談後、記者団に「事故は極めて遺憾」
 [中略]
 「詳細は引き続き確認中で、現時点で確たることを申し上げることは
 控えたい」>(2015年8月13日「東京新聞」朝刊) 

 菅義偉の慇懃無礼も腹立たしいが、同日夕刊のアメリカ陸軍参謀総長、
レイモンド・T・オディエルノの発言となると、占領軍意識満々、"政治的に
正しい"発言ができない野郎だ。
<「日々の任務には危険が伴う。当然危険を防ぎたいが、不幸なことに
 時々事故は起きる」>

 交通事故を起こしたとき、どちらに非があっても謝罪したら、そっちが悪い
ことになるから謝らない文化と、互いに同時に謝罪し合う文化の違いを知らない、
無知で無教養な軍人馬鹿なのかもしれないが、オディエルノの任命権は誰なのか? 
 洋の東西を問わずボスならば、磯崎陽輔やオディエルノを罷免して、事態を少し
でも改善しようとするのではないか、普通?
 





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by byogakudo | 2015-08-13 22:08 | 雑録 | Comments(0)


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