2015年 10月 28日

ルネ・ドーマル/巌谷國士 訳「類推の山」読了+マイナンバー・サボタージュ

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 写真は、泰明小学校の近くで。早晩失われそうなビル。むかしの銀座
サイズの路地にあった。

 1996年に文庫化された。これが14歳のときの一冊、になる/なった
中学2年生もいるだろうと想像すると...いいなあ。

 "中2病"というのは、むだに自意識過剰な言葉で、そんなに初手から
空気を読まなくちゃならないの? ラフでややタフな子ども時代を覚えて
いる世代としては、口をはさみたくもなるが、14歳は、早く大人になろう
とする時期だ。子ども用の本じゃなくて、大人の本を読まなきゃ、と焦る。

 そのとき読んだ一冊の文庫本が、あとで思うと、そのひとの趣味や生き方
に強く影響してたりする、そんな本に巡り会ったりもする頃だ。1000円代、
1500円コースの文庫本も珍しくないけれど、一般的に単行本に比べれば、
文庫本は子どもでも買える価格帯なので。

 わたしの場合は、岩波文庫版の「恐るべき子供たち」だったが、店を
やっていたときのお客さま、彼の場合はP・K・ディックと仰った。

 子ども時代の本の読み方は、本の中にいる、と言うしかない読み方だ。
主人公の視点が自分の視点であり、主人公に同化してその体験をともに
生きる。
 14歳で初めて「類推の山」を手にしたとする。想像上の"山"ではあるが
実際にあると思いこんで冒険に旅立つ物語、と読むだろうか? そう読んでも
充分楽しめるだろう。

 登山の訓練のために、6階の屋根裏部屋から垂らされたザイルを伝わって
「類推の山」探検隊の部屋に出入りする。
 この"山"がなぜ今まで発見されなかったのか、不可視の存在だったかを
理論的に説明する場面。
 "山"のある大陸までの航海中に語られる、『空虚人(うつろびと)と苦薔薇
(にがばら)の物語』の、はかない透明さ。

 言語実験的作品と読みこめなくても面白いと思うだろう。つい、分析的に
読解してしまう体質になるまで、物語られるできごとを生きることが可能な
とき、それを生きてみよう。
 
     (ルネ・ドーマル/巌谷國士 訳「類推の山」 河出文庫 2010年3刷 J)


 2015/11/18! ベルナール・ラマルシュ=ヴァデル/鈴木創士・松本潤一郎訳
「すべては壊れる」



同日追記:マイナンバー・サボタージュ

 正しくは、"脱税防止監視網・国民総番号制度"と呼ぶべき、"マイナンバー"である。
わたしが希望してないのに、国家が勝手に割りふってくるのに"マイ"ナンバーと称する
厚顔さはさておき、同じようなマイナンバー・サボタージュ方法を考えるひとは、いる。

 自分のマイナンバーをブログで公開――それっていいの?

 わたしが考えていたのは、現在、Twitterやfacebook、ブログなどをやっている
人々が揃って自分の番号をweb上で明らかにしたら、というサボタージュだ。
 管理側は番号を変更せざるを得ない。それを何度も繰り返させて、この制度を
実施不可能に追い込む、というプランである。

 ただこれは、しつこく脱落者なく実行しないと効果がない。だから、スト破り
とか第二組合とか
、頭に浮んだのだが。





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by byogakudo | 2015-10-28 17:49 | 読書ノート | Comments(0)


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