猫額洞の日々

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2015年 11月 18日

ベルナール・ラマルシュ=ヴァデル/鈴木創士・松本潤一郎 訳『すべては壊れる』半分弱

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~11月17日より続く

 不思議な小説だ。写真や映画の言葉を使うなら、寄りが多くて
引きが少ない。

 一文ずつは、とてもくっきりと明瞭な寄りだ。でも明晰な寄り
の連続で、却って全体像をぼかす書き方なのだろうか。寄りの
映像に少しずつ重なる部分が出てきて、ようやく多少、全体の
配置が見えてくるような構造に思える。

 明晰な一文ずつが積み重ねられ、時間が流れ始める。そして流れる
時間の中では、できごとにケリはつかない。
 対独協力の過去を"過去の"できごととして、検証済みとファイルして
忘れてしまう訳にはいかない。戦後はそれが対米協力に形を変えて続く。

 先だって初めて Memories Are Made Of This をオリジナルのディーン・
マーティンで聴いた。ローゼル・ツェヒにそのネガティヴ版を歌わせた
ファスビンダーの正確さを、本を読みながら思い出す。

     (ベルナール・ラマルシュ=ヴァデル/鈴木創士・松本潤一郎 訳
     『すべては壊れる』 現代思潮新社 2015初 帯 J)

11月19日に続く~





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by byogakudo | 2015-11-18 21:20 | 読書ノート | Comments(0)


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