2015年 11月 30日
鈴木創士氏の2015年11月26日付けTwitter__ <神戸の震災で大量の本を失ったが、たまさかの僥倖か 定められていた事なのか、かつて読んだのに消失して いた言葉がずっとそこにあったかのように、新しい本が 机の上に置かれていたりすると、それが静物画のように 見えるばかりか、頁を捲ると言葉が突然過去の中で起こり 得た予兆のように私を震撼させる。> (https://twitter.com/sosodesumus/status/670106137962917888) __一文の中にどれだけの時制が含まれているか。 阪神・淡路大震災のあった1995年1月17日(火)という過去に 定められたかのような未来。過去に読んだ言葉が水泡のように 新しい本として出現する(半過去形で続いてきた)現在。本と いうオブジェに記された言葉が、死んだ自然が生き返るかのように 本の頁の中で、過去に見られた未来形を繰り返す現在。 一文の中で、時間が循環する滝のように存在し、めまいを起こし そうだ。 これをフランス語訳すると、どんな時制が出現するのだろう。 日本語だから可能だった離れ技なのか。 そしてもちろん、この一文の外には、これが書かれた現在と、 それを読む他者との、異なる現在がある。この現在は、書き手で あれ読者であれ、それが読まれる度に現れる。 時間が垂直にループする。
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by byogakudo
| 2015-11-30 20:38
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