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猫額洞の日々

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2016年 01月 14日

R.I.P.

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 デイヴィッド・ボウイーの死去(2016年1月10日)は、11日夕方、
偶然つけたTVで知った。

 翌日の東京新聞は、詳しく丁寧な記事を掲載した。朝刊1面の
真ん中で死去を伝え、その下、毎日のコラムである『筆洗』は、

<「スペイス・オディティ」(六九年)は消息を絶った宇宙船の歌。
 地上管制塔が何度も呼びかける。<トム少佐、応答せよ>。応答は
 ない。ボウイも宇宙へ旅立ったか。<応答せよ、願わくばもう一度、
 地球に落ちて来て>>と結ばれる。

 1面から飛んで社会面(p29)では業績を紹介、評論家や関係者の
コメントを載せ、さらに同日・夕刊でも、ボウイーのニューヨークの
自宅前に手向けられた花束の写真とともに、ファンやミュージシャン
による哀悼の意を伝えた。

 ルー・リードのとき(2013年10月27日)は、たんに社会面の死亡欄
だった。ロバート・クワインの死(2004年5月31日)は、新聞やTVでは
報じられなかった、これはまあ、大スターではなかったから、しかた
ないかもしれない。死亡記事の出た山口冨士夫(2013年8月14日)より、
社会的には知られていないだろうし。

 ルー・リードとデイヴィッド・ボウイーとは、わたしの中では同じ
グレイドのスターだから、なんだか不思議に感じられたのだが、広範な
影響力という点で、こういう違いになるのだろう。

 ソングライターが次々に地上を去っていく。メロディメイカーはとうに
不在者が増えていたのだが、けれども、メロディセンス、ビート感覚、
それらがあったので、ノイズも音の材として、音表現の範疇を拡大して
きたのではなかったのか。いや、そもそも、エレクトリックな音楽はノイズ
の発生から始まったのであり、当初からメロディラインのひとつであった。
雷鳴の轟く中、電圧のショックで誕生したフランケンシュタインの怪物の
ように、ノイジーでエレクトリカルなロックは存在を始めたのだった。


 Lou Reed - Waves Of Fear, La Edad de Oro, Barcelona 1984

 David Bowie's 50th Birthday Bash Pt 10 - Quicksand with Robert Smith.mpg





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by byogakudo | 2016-01-14 12:27 | アート | Comments(0)


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