2016年 05月 26日

「Volez, Voguez, Voyagez - Louis Vuitton(空へ、海へ、彼方へ──旅するルイ・ヴィトン)」展('16/05/26)

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 元・お客さま/いま・友人の K ご夫妻に教えていただいた
「Volez, Voguez, Voyagez - Louis Vuitton(空へ、海へ、
彼方へ──旅するルイ・ヴィトン)」展
に行ってきた。
 ハイ・ブランドに無関心なわたしたちが一体どうしたんだ、
という気がするけれど、ぃやあ楽しかった!

 キュレーター、すばらしい。展示センス、かっこいい。お金の
使い方、正しい。

 ふだんは駐車場らしい場所が、4月23日(土)から6月19日(日)
まで、"ルイ・ヴィトン歴史博物館"または"ルイ・ヴィトン製品が
語るモダーニズム歴史博物館"になっている。

 無料のシャトルバスも出ているようだが、天気もよく、次々に入場
してくる観客を誘導し、展示物の説明をする大勢のスタッフがいるので、
会場はきれいに流れる。
 入場料無料、全展示物写真撮影可能、という会場で混乱が起きないのは、
人手が足りているからだ。

 会場はいくつかのセクションに区切られている。いちばん好きだったのが
"4A.冒険"コーナーになるのだろうか、砂漠のジオラマが作られた箇所だ。
"砂漠"の素材が布なのか紙なのか分からないが、思わず手を触れたくなる。
 次の"4C.自動車"の旅では、壁に並木道が描かれ、幹線道路の左右を分ける
白い点線が床にも延びる、だまし絵の手法が使われる。

 どのコーナーも違う素材で設えてある。天井・壁面・床面、三つの次元がそれ
ぞれに工夫を凝らされ、ひとつひとつに驚きがある。
 移動の手段が格段に進歩し、旅が苦痛ではなく快楽に変化した1920年代から
30年代とルイ・ヴィトン製品とが、どう関係しているか、を効果的に見せる方法・
手段がよく思考され、十全に仕上げられた。
 会場がすべて完成したのはオープニングの朝、と聞いた。そうなるだろう。
角を曲ると次に何が現れるかなと期待させ続ける、わくわくさせる空間設計と
施行だ。
 自伝は最初のほう、成功するまでが面白く、後半は退屈になりがちだが、
今回の展示は最後まで興味を惹き続けるのがすばらしい。

 地上の権力は自らをアートに象徴させる。ヴァチカンはカトリック美術を生み、
ナチやファシズムは巨大建築を自画像と見なし、世界規模の企業はメディチ家を
目指す。
 お金が存分に生きて使われている空間だった。楽しかった理由だろう。近ごろの
お金の使われ方は大抵、却って貧しさの露呈である場合が多くて、目を背けてきた
のだが、ここでは正しく使われていた。





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by byogakudo | 2016-05-26 20:49 | アート | Comments(0)


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