猫額洞の日々

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2016年 06月 09日

ローレンス・ブロック/田口俊樹 訳『八百万の死にざま』再読・読了 他

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 一昨年の夏はローレンス・ブロックに助けられて乗り切ったが、
最初の一冊が、春先2014年3月9日の『八百万の死にざま』だ。
そこから遡って、日本語で読めるローレンス・ブロックは殆ど
読んだけれど、『タナーと謎のナチ老人』、『危険な文通』、
『魔性の落とし子』、『盲目の預言者』がまだ。

 『危険な文通』がいちばん読みたいのだが、前に書いたように、
国会図書館というのが鬼門だ。区立図書館とはリーグが違う(?)
から、取り寄せてもらうことは、たぶん無理なのだろうな。

 近ごろ、右踵が痛む。それが甲の内側面に移行して、昨日は再び
整形外科に行った。長歩きができないので近くを歩く(おとなしく
部屋にこもると、今度は腰が痛くなる)ことが多い。
 というわけで方南町のB・O、108円棚で『八百万の死にざま』を
買った。最初に読んだHPBは店で売れたかどうかして、持ってない。

 隣人が禁煙を始めて2、3週間経った。マット・スカダーが禁酒を
試み、長い断酒の一週間を過ごしたのに、ただ一杯のウィスキーから
病院に担ぎ込まれてしまう場面なぞを、お酒を煙草に置き換えながら
読んだ。

     (ローレンス・ブロック/田口俊樹 訳『八百万の死にざま』
     ハヤカワ文庫 1999年10刷 J)


 意志だけで禁煙するのは難しい。だが禁煙補助薬というのは、
ニコチンを上書きして断煙させようというのか、無理に怪我を
させて巧妙を得さしめようとするみたいで、副作用も強い。
 BMIが15.2のひとが試みていいのか。

 それに禁煙補助薬は、紙巻き煙草を吸うニコチン中毒者を対象に
作られている。パイプ好きは、たしかに吸うと味が不味く変わって
いる(と隣人はいう)が、パイプを銜えて吸うとき/吸わないで銜えて
いるとき、動作すべてを奪われ、所在ない。しかたなく棒つきキャンディ
を銜えたりする。

 ローリー・アンダーソンだったか、バロウズのことを、ヘロイン中毒
ではなくなったけれど置換薬のメタドン中毒になったともいえる、とか
言っていたと思うが、パイプをしまい込み、代わりに棒つきキャンディ
を銜えるのは、ひとつの中毒を上書きして、べつの中毒に置き換える
ことだ。

 生きていることは本来的に空っぽなので、中毒の対象を次々に変えて
やり過ごしているのが、生の実態ではないかしら。
 仕事中毒だったり、献身的に子育てしたり介護したり、熱心に布教
したり、中毒のジャンルが違うだけで。
 社会性の有無の問題? ふーん、社会性があれば免罪されるのか。

 それが"仕事"とされるので、安倍晋三の没義道ぶりを報道する
替わりに、目下の公衆の敵No.1(遊園地にある鬼の像のように、
誰でも石を投げつけて鬱憤ばらししてよい)、舛添要一のニュース
を伝えて消費者のニーズに応える。
 ふん。





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by byogakudo | 2016-06-09 22:42 | 読書ノート | Comments(0)


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