猫額洞の日々

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2016年 09月 24日

(2)梶山季之『のるかそるか』半分弱

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~9月23日より続く

 2020年にまたしても東京オリンピックをやらかすそうだが、
1964年度の国家規模のプロジェクトは、詐欺師・ペテン師
たちを集結させる。
 詐欺行為にまで行かなくても、何か設け話はないだろうかと、
普通の人々が欲望をそそられて走り出すのだと、この本でその
浅ましさはしっかり描かれている、と思うけれど。

 ここでは可処分所得の更なる向上を望むこと、金銭への欲望が
肯定的に、人々のエネルギーの自然な発露として描かれる。

 もっと、もっと、という欲望の肯定である。若い女性である
ヒロインも、彼女を騙した中年の地面師(他人の土地を自分の
ものだと偽って、誰かに売りつけて消える)も、ヒーローのハワイ
出身の日系三世も、誰も彼も、儲け話を考えては実行しようとする。
 金銭の自動運動の記述を読んでいると、ちょっとサドを読んで
いるような気までしてくる。

     (梶山季之『のるかそるか』 集英社文庫 1977年3刷 J)

9月26日に続く~





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by byogakudo | 2016-09-24 18:51 | 読書ノート | Comments(0)


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