猫額洞の日々

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2016年 10月 06日

(1)半村良『下町探偵局[PART 1]』半分強

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 写真は、銀座の路地。松屋の裏手辺り?

 大岡山、金華堂書店で買った文庫本だ。半村良...むかし『妖星伝』を
読破(!)した記憶があるのに、面白かったような気がするのに、どんな
話だったか全く思い出せない! 大丈夫かなあ、わたし。
 (大丈夫。記憶の上書きと称して再読すればいいの。)

 『妖星伝』とはまるで違って人情もの。下町(したまち)・両国にオフィス
(?)を構える、下町(しもまち)誠一・所長以下、職員一同、吹けば飛ぶ
ような、はかない存在だが、誠実に地道に仕事をしている。生きている。
 依頼される仕事も華々しいものは皆目ない。
<仕事のほとんどは都心や山の手方面にある大きな探偵事務所や興信所
 などからの下請け仕事なのである。>(p9)

 直接、持ち込まれる仕事というと、貧乏人同士の相身互いみたような仕事
ばかりである。いくら、1977年刊の単行本といえ、木造モルタル二階建ての
二階をオフィス、その下の部屋を自室(道に面した側は酒屋の倉庫なので、
その奥の部分が所長の私室)として借りる家賃、スタッフ4人と下町(しもまち)
自身の給料が、出るのだろうか?

 1977年ころを思い出すと、わたしが借りていた国分寺の長屋様アパート・
6畳間+畳一枚分の板敷き間+やはり畳一枚分の台所と同面積の上がり口に
お手洗い(まだ水洗ではなかった)、お風呂がなくて月、いくらだったか。

 下町探偵局の一階・私室にもお風呂はないようだ。あの頃はまだ銭湯があち
こちに在ったから、お風呂付きの住いは、いいなあとは思っても、そんなに不便な
生活とも思わなかった。住み始めてしばらくするとコインランドリーというものが
出現して、週に一回、洗濯物を抱えていけばいいのだし、冷凍庫付きの冷蔵庫が
あれば、いつでもアイスクリームが食べられてすてきだが、急峻な石段を下りて、
近くの食料品店に買いに行けばすむ話だった。

 なぞということを思い出させる連作短篇集。

     (半村良『下町探偵局[PART 1]』 潮文庫 1983年2刷 J)

10月7日に続く~





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by byogakudo | 2016-10-06 21:27 | 読書ノート | Comments(0)


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