2016年 11月 16日

(1)芥川龍之介『大川の水・追憶・本所両国』1/4

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 写真は昨日の羽根木か、松原だったかで、住宅地の角に壊れかけて
建っているコンクリート住宅。二階の出窓の下部は、コンクリートが
剥落している。歩いていると、23区内でも放置された家をわりと、
見かける。

 2冊目『宇宙の果てのレストラン』を読み始めたダグラス・アダムス
を中断して、芥川へ。アダムス、読んでいて楽しいのに頭の表面でしか
面白がっていないみたいで、これでは作者にも失礼だろう。

 芥川の随筆集は涼しくていい。力んだエッセイというのもないだろうが、
涼やかで気持のいい日本語だ。
 
 『ピアノ』は、関東大震災から一年後、秋雨の日に横浜・山手を歩いて
いたとき見たピアノの残骸から、ふっと一音を聴いた話だけれど、淡い
怪談風味と寂しさがきれいだ。

<或家の崩れた跡には蓋をあけた弓なりのピアノさえ、半ば壁にひしがれた
 まゝ、つややかに鍵盤を濡らしていた。のみならず大小さまざまの譜本も
 かすかに色づいた藜(あかざ)の中に桃色、水色、薄黄色などの横文字の
 表紙を濡らしていた>(p53)

     (芥川龍之介『大川の水・追憶・本所両国 現代日本のエッセイ』
     講談社文芸文庫 1995初 J)

11月19日に続く~





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by byogakudo | 2016-11-16 20:02 | 読書ノート | Comments(0)


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