2016年 12月 31日

(1)モリー・ハードウィック/浅羽莢子 訳『悪意の家』を読みながら年を越す

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 昨日、中野まで用足しに行って、用足しだけですむ訳もなく、
まんだらけ海馬の均一棚に佇み、文庫本を3冊。そのうちの1冊だ。
あとの2冊は、トマス・マクスウェル『キス・ミー・ワンス』と
梶山季之『カポネ大いに泣く』。

 まだ50ページ余りだけれど、モリー・ハードウィック、いい!
 "コージー・ミステリ"と呼ばれるのだろうか、ヒロインはイギ
リスの田園地帯に住む、26歳の骨董商。目利きだけれど経営が
苦手。ゲイの相棒がネジを締めてくれるので、商売が成り立って
いる(彼女はヘテロ)。

 ずっと空家だった"樫の木屋敷"がやっと売れた。小さな町(村?)
の名流夫人が歓迎パーティを開き、ヒロインも出席する。屋敷の
新しい主は感じの悪い男だが、本棚を売りつけることに成功して、
屋敷に運び入れる。パーティから屋敷への場面転換が巧い。映画で
いえば、短いスワイプで場面が変わる。

 パーティと同じ晩の筈はない、たぶん翌晩だろうが、ひと息も継が
せず場面を変えるので、妙に圧迫感のある主と、つい押されてしまう
ヒロインとの対決場面に、ヒロインと同じく読者も引きずり込まれる。
 主は何というかミニ・アレイスター・クロウリーみたような男である。
ほぼ初対面なのに、直接的で失礼な質問をヒロインに投げかけ、彼女は
魅入られたように答えてしまう。

 面白そうだ。他に翻訳はないかしらと検索するが、これしかないのかな?


     (モリー・ハードウィック/浅羽莢子 訳『悪意の家』
     現代教養文庫 1992初 J)

2017年1月1日に続く~


 2016年は1月10日のデイヴィッド・ボウイー(69歳になったばかり)
の死で始まり、11月14日に猫のNimが21歳4ヶ月で死亡、12月28日
にピエール・バルーが82歳で死去。
 1954年生まれの安倍晋三(62歳)がまだ生きている。痛恨の極み。

 来年が少しなりと穏やかでありますよう。





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by byogakudo | 2016-12-31 21:42 | 読書ノート | Comments(0)


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