2017年 04月 19日

(1)立川談四楼『シャレのち曇り』半分ほど

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 他に読みかけがあるのに、つい読み出した。

 立川談志ファンのセヴンティーンが楽屋を訪れ、弟子入りを
請う。
< 「あのね坊や、落語ってな江戸っ子のものなんだ。[略]
 下町訛りと言ったらいいかな、つまり江戸弁が喋れねえと
 無理だし駄目なんだ。群馬か、うーん、ま、茨木や栃木よりは
 いくらかマシだけどなあ」
  談志は明らかに落胆していた。
  「ま、横浜がリミットだな。親父(おやっ)さんは何屋なんだ」
  「はい、大工です」
  「へえ、群馬にも大工がいるのか」
 [略]
 群馬と父親を笑われ、身を硬くするしかない。>
(p48『第一章 屈折十三年』)

 <身を硬くするしかない。>の次の行で、参議院議員になった談志
の議員会館の部屋に、談四楼の父(群馬の大工さん)が作った神棚
が吊られたエピソードに移り、ふたたび入門前の楽屋での会話に戻る。
 このジャンプ挿入が、どうも按配がよくない気がするが。

 巻末に『著者解説』があり、色川武大に書き直しを相談すると、
<「若書きのよさもあるんだよ。年を取っては書けない文章と
 いうものがね。寡聞にして、発表後に直してよくなったという
 例は知らないね。書いた時の自分を大事にしなさい」>(p350)
と、諭される。
 わたしの感じた上記の箇所と、著者が書き直したいと思った箇所が
同じであるかどうか知らないが、色川武大の最後のひとこと、いいな。


     (立川談四楼『シャレのち曇り』 PHP文芸文庫 2016初 帯 J)

4月24日に続く~



呪 吐爛腐/呪 心臓亜屁/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/

<学芸員ががんとは山中地方創生相も思い切ったことを言ったもんだ。
 先日の今村復興相と言い、いずれも謝る振りをしてケリ。昔は確実に
 首が飛び、内閣さえ吹っ飛んだものだが、今は誰も彼も平気の平左だね。
 こんなに世間を舐めてる政権は未曾有で、一部の人しか抗議の声を上げ
 ないのもまた未曾有なのだ。>
(https://twitter.com/Dgoutokuji/status/854165941797535744>


 昨日付け「東京新聞」朝刊4面『3・11後を生きる』欄は『「松川事件」
元被告が語る共謀罪』だ。

 阿部市次氏(93歳)は、
 1949年9月22日、26歳のとき、福島市内の共産党本部にやってきた
警察に逮捕された。
 1950年12月、福島地裁で阿部氏たち5人に死刑判決。
 1963年9月、「松川事件」被告全員の無罪が確定。
 阿部氏は無罪確定前の1959年5月に保釈されたが、10年近く拘置所に
留置されていた。

 阿部市次氏は「共謀罪」に反対する。
<「実行行為すらいらず、何にでも適用できる。反対勢力を追い落とす
 権力の横暴に歯止めがかからなくなる」
  特に気になるのが「自白」の重用だという。阿部さんたちを一審で
 死刑判決に追い込んだ「謀議」は、別件の暴行罪で逮捕された少年の
 自白を根拠にしていた。その後の裁判で自白は虚偽であったと認定
 される。
  ところが今、提出されている「共謀罪」法案には、「自首減免規定」
 も盛り込まれている。謀議に加わり、自首して情報を流した者には、
 罪を減じるという規定だ。
  「松川事件の判決は、自白はあてにならないと示した。その自白を
 重要視するのだから、時代が逆行したとしか思えない」>

 「自首減免規定」は権力側がスパイを潜入させるのに必要な措置だ。
たとえば、スパイが政権に反対する穏やかな市民運動体に参加する。
派手に仲間を煽動する。煽るだけ煽って、仲間が過激化し、頃は良し
と見極めたら自首して出る。スパイは執行猶予か何かがつき、権力側
に回収されるという仕組みである。
 風太郎の明治ものにも、この設定が出てきたが、「自首減免規定」の
使い道は、囮捜査用、これしかないだろう。火のないところで放火する
のがスパイの腕の見せ所だ。

 いいのか、こんな法律を通して? 





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by byogakudo | 2017-04-19 19:51 | 読書ノート | Comments(0)


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