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猫額洞の日々

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2017年 09月 12日

東松原/ (1)大庭萱朗 編『色川武大・阿佐田哲也エッセイズ1 放浪』

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 写真は9月8日入船辺りで見かけた補助ステップと
呼ぶのかな、建物と道路の境目に置いてある、あれ。
 真ん中の大文字Sの縦横線・処理がきれいだった。


 昨日は和泉へ義母を連れてゆく用事があって、その後、
彼女は戻り、Sとわたしは東松原を目指した。
 湿気がひどくて熱中症を起こしそう。大して歩かずに
東松原、東亜に避難。
 ここである日、ピザトーストを頼んだ。それ以来、散歩時
の定番・軽食になったが、食べる度に、最初のとき、Sがして
くれた話を思い出す。

 むかしむかし、Sの知っていたある女の子がラリーズ・水谷氏
とデート中、喫茶店に入ったそうだ。軽く何か食べようとして、
彼女はどんな魔が差したのか、ピザトーストを頼んでしまった。
彼は澄ましてサンドウィッチ。彼女の無念やいかに。

 東亜の後は、古書 瀧堂。店頭の "LENI RIEFENSTAHL LIFE"
が1000円! ヴィジュアル本(図録や写真集など)が値下がり
しているとは聞いていたが、ここまで来てるのか。

 先日の『寄席放浪記』が楽しそうなので(Sがいま読んでいる)、
ここでも『色川武大・阿佐田哲也エッセイズ1 放浪』(ちくま文庫)
と、むかし読んで、すっかり忘れている平井呈一『真夜中の檻(おり)』
(創元推理文庫)。
 『モダン・フォトグラフィ 中山岩太展』(芦屋市立美術博物館/
渋谷区立松濤美術館)と『モダン東京狂詩曲展(トウキョウ・ラプ
ソディ)』(東京都写真美術館)。ひとむかし前は、仕入れ以外で、
図録を一度に2冊買うなんて、あり得ない。欲しいけれど、どちらか
1冊にするしかなかった。


< 俺(おれ)たち、戦争を知ってるからね。見渡すかぎり焼け跡で、
 ああ、地面というものは、泥(どろ)なんだな、と思ったんだね。
  そのうえに建っている家だとか、自動車だとか、人間だとか、
 そんなものはみんな飾りであって、本当は、ただの泥なんだ、
 とあのとき知ったんだ。
  だからね、戦争が終わって、また家が建ち並んで、人間が
 うろうろするようになったけれども、これは何か普通じゃない。
 ご破算で願いましては、という声がおこると、いっぺんに無くなっ
 ちゃって、またもとの泥に戻(もど)る。
  それが怖いような気がする。なんとか、飾りの人生を、神さまの
 お目こぼしで続けていきたい。
  それには、調子に乗って楽をしてたんじゃ駄目(だめ)だ、と思う。
 ご破算にならないように、おずおずと、小さな苦をひろって、小さく
 なって生きていかなくちゃ。>
(p55-56色川武大『一病息災__の章』『I 渡世』)


     (大庭萱朗 編『色川武大・阿佐田哲也エッセイズ1 放浪』
     ちくま文庫 2003初 J)


9月13日に続く~





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by byogakudo | 2017-09-12 15:42 | 読書ノート | Comments(0)


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