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猫額洞の日々

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2017年 11月 20日

(1)龍膽寺雄『M・子への遺書』を中断しそう

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 むかし文庫本で読んだ『M・子への遺書』と『放浪時代』
をパスして、1976年、「面白半分」に連載された『東京
でかめろん』の『お不動さまはご存知』を読む。
 戦前の浅草の売笑譚であるこれは、モダーニズム作家が
実名で出てきたりして楽しかったけれど、次の戦後篇『梟族
の夜の倫理』は、1970年ころのフリーセックス・ブーム(?)
を描こうとしているのだろう(?)が、どうも退屈で中断しそう。

 姉が芸者、片親違いの妹は半玉。ふたりは女衒に支配されて
いる。妹だけでも、なんとかこの境遇から抜けさせて堅気の
暮らしをさせてやりたいと、姉・芸者に頼まれた作家が、妹を
連れ出してやるが、結局、失敗に終わるというストーリーに
当時の浅草風俗、モダーンな風潮が取り込まれて、面白く読む。

 半玉・於茶々(おちゃちゃ)を大急ぎで連れ出して

< 新宿まで来る途中、まわり道をして、市ヶ谷にある、妻が
 行きつけの美容院に寄った。同じモダーニズム文学仲間の
 吉行エイスケの若い妻君のあぐりさんが、そこにハイカラな
 美容室をひらいていた。坂になった三叉路(みつまたみち)の
 ところに、軍艦のようなかたちをしたコンクリートの、うす緑色
 したコルビジェ式の三階建てのビルがあって、村山知義の設計
 だという話だったけれども、ソコをモダーニズム文学仲間の
 たまり場に利用して、よく集まって、いいことやわるいことを
 相談しあっていた。
 [略]
 於茶々の髪を、桃割れを崩して、片側を編みさげた子供らしい
 長いおさげにさせた。お座敷着[略]を脱がせ、持って来たトランク
 から、黄八丈の紫矢がすりの普段着を出させて、ソレに着がえさせ、
 赤い鹿(か)の子(こ)絞りのさんじゃくを結ばせた。これでも結構
 艶かしく派手だったけれども、ひどく目立つ、半玉(はんぎょく)
 らしいふぜいではなくなった。>(P186)


     (龍膽寺雄『M・子への遺書』 日月書店 1978初 帯 J)

 発行元・日月書店の所在地、〒101 千代田区神田北乗物町九番地
(京王ビル三階)というのは、いま、どこだろう?__いまも在る。
京王ビルって書いてある! でも、日月書店は、なさそう。
 "じつげつ"と読んだけれど、どうやら"にちげつ"なのか?
(「日月書店」の読み方を知りたい。)





呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐・夷蛮禍/

 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)東京都の
安保関連法(戦争法)に賛成した議員名


 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る
「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」


 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧

 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者

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 上記のPDF





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by byogakudo | 2017-11-20 21:44 | 読書ノート | Comments(0)


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