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猫額洞の日々

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2017年 12月 26日

(1)都筑道夫『深夜倶楽部』半分弱

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 写真は、歩いて高円寺に行くときだったか、わりと近場で
逢った猫たち。下のクロトラさんはどっしり落着いていたが、
上のクロさんは即座の逃げ腰。親子かもしれない。


 都筑道夫は全部読んでるんじゃないのと、Sが聞くけれど、
いや、これはたしか読んでないと思うので買って読み出した。
 3篇読んだ結果、やはり読んでいないと思う。記憶力が衰滅
しているので、読んだ後まるきり忘れている可能性はあるが。

 作家、都筑道夫・本人が怪談会で聞いた話を記述するという、
枠組みを設定して書かれた怪談集だ。

 第一話『死びと花』でも、

< ひょっとしたら、材料になるような話があって、岡本綺堂
 (おかもときどう)の『青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)』みたいな
 シリーズが、書けないとも限らないだろう。カセット・レコーダー
 に、カセット・テープもたっぷり用意して、私は参加した。>(p7)

と、物語の枠組みをきっちり見せるやり方で始まる。

 その後、ある老俳優の話が紹介される。ディテイルを変えた方が
小説にするには効果的ではないかと、作者の思考が述べられ、

< こんなふうにしたら、怪談らしさが、ますのではないか。
 しかし、怪談らしくすることが、話を怖くするとは、かぎらない、
 と思いなおした。
 [略]
  やはり、これは老優が話したまま、紹介するべきらしい。[略]
 その夜の『深夜倶楽部』の話に、おもしろいものは他にもあった。
 江戸時代の話もあれば、現代の話もある。明治の東京の話もあれば、
 十年前のニューヨークの話もあった。>(p45-46)

 都筑道夫の小説の特徴のひとつが、短篇であっても情報量が
たっぷり__読んだあと、様々な知識が増える__ということだ。

 第三話『姫はじめ』は、ある老人の語る、彼の祖父の日記ないし
随筆からの話である。幕末の絵師が主人公で、大金持ちの席画を
引き受けると、前払いの謝礼金が三両、

<旗本屋敷の若党中間(ちゅうげん)の給料が、一年三両の時代です。>
(p89)

と、早速、知識が得られる。


     (都筑道夫『深夜倶楽部』 徳間文庫 1992初 J)

12月27日に続く~





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by byogakudo | 2017-12-26 21:38 | 読書ノート | Comments(0)


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