猫額洞の日々

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2006年 02月 18日

「金春屋ゴメス」と「夜市」読了

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 「金春屋」は品のいい青春SF時代小説、エンタテインメントとして結構な
作品だった。「夜市(よいち)」(恒川光太郎 角川書店 05初帯)は、第12回
日本ホラー小説大賞受賞作だそうであるが、思いがけず!本当に良かった!
静かな怪談である。哀しくさえある。

 最近の若手小説家に好きになれそうなタイプが まさかいるとは__弟子は
明きめくらだ。お師匠さんはその点 何の偏見もなく、何か面白い本はないかと
新刊書・古本を探されるから、この違いが現れる。

 弟子が弁解するとしたら、近頃の本の装幀がどうしても納得できなくて という
理由しか見当たらないが、正直なところ、もしこの2冊を店頭で見かけたら、まず
装幀で拒否して手に取る気になれないだろう。
 「金春屋ゴメス」のいかにも爽やかな青春調ジャケットにも、「夜市」の
いかにもそれ風な日本の怪談調にも 鬱陶しさを感じて、瞬時に他の本に
眼を飛ばしていただろう。

 本らしい本、うるさく自己主張しない(寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!と
騒がない)、ただ ひっそり本である、そんな装幀の本がもっと新刊書店に並んで
いたら、疲れずに新刊屋にも行けるのだが。
 いま出ている本は、あるいはカジュアルを装い 若い方向けの気楽な小説であると
謳い、あるいは逆に装幀意図に対する意識が強すぎて、気ぶっせいな思いを抱かせる
ものが多い。
 馬鹿に読ませる本なんて、作る必要 ないじゃないかと、馬鹿なばーさんが
今日もひとり 腹を立てている。そろそろ死に時ではあるまいか。

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by byogakudo | 2006-02-18 14:55 | 読書ノート | Comments(0)


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