2006年 03月 21日

「死者の書」読了

 読み終えたが釈然としない。不思議な町とその住人の種明かしに至って、愕然と
する。主人公は高校の英語教師であるが、高校生に小説を書かせると、出だしは
派手で結末が夢だったに終わると、自己言及的な言い訳が挟まれるけれど、それに
しても、もっと短ければアラも目立たないものを・・・。

 最近のアメリカ映画の脚本のまずさ__構造が弱く、編集が下手で長過ぎる__を
思い出した。長篇を支えるだけの骨格が見えない。

 これがダーク・ファンタジーというのなら、わたしは要らない。古風な怪談で
充分だ。
 ぴしっと決まった短篇では、もう描けない時代状況であることは認める。恰好よく
落ちが決まったところで、何だか古臭さいと、わたしですら感じる。
 だからと言って、だらだら締まらない長篇の構造性のなさを称揚するってことには
なり得ないだろう。

 世をはかなんで、今夜は「覆面の佳人_或は『女妖』_」(乱歩・正史 春陽文庫
97初)を抱えて帰りますの。

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by byogakudo | 2006-03-21 19:11 | 読書ノート | Comments(0)


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