2006年 03月 22日

ちょっと昔の本の装幀は愉しかったという話

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 「ある状況」(佐野洋 宝石社 63初)をグラシン紙で覆いながら、うっとりする。
装幀 粟津潔、カット 真鍋博であるが、まず宝石社のマークも愛らしい。黒猫の
胴体が h 。愛嬌がある。

 全篇「ある・・・」と題された短篇集で、たとえば第一章「ある実験」の
タイトル文字は、頁のほぼ中央よりやや下目に置かれた印象がある。

 本の大きさは縦×横 が 18.4 × 12.6 cm くらい。「ある実験」の活字は縦半分の
少し上、8.3 cm に「あ」が置かれ、「験」が 9.9 cm で終わっている。横は ほぼ
真ん中。「ある」の「る」と、「実験」の「実」との隙間がちょうど真ん中 9.2 cm
に当る。

 そうか、タイトル文字の上半分が平仮名、下半分が漢字なので、眼が下に
引きずられるのだ。そこで やや下目という錯覚が生じたのか。

 本文頁の余白も、上の方が広い。
 ちょっとしたレイアウトの工夫なのだけれど、見た目に愉しい本が作られている。

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by byogakudo | 2006-03-22 15:22 | 読書ノート | Comments(0)


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