2006年 04月 14日

「悪霊の群」を読み出していながら

NHK 人間講座テキスト「人生・愛と美の法則」(美輪明宏 05年2-3月期放映) を読む。

 本人も言うように、良い時代の良い場所に生まれ育った人である。すぐ戦争になり
悲惨な時代が続くのではあるが、幼少期の長崎の花街という環境が、ほんとに羨ましい
くらいコズモポリティックで素敵だ。彼の美意識がそこで ほぼ総て準備された。

 戦後 東京に出て出会った薩摩治郎八から、
<「私はパリに全財産を寄付してきたけれども、今までちっとも惜しいとも
思わなかった。でも、あなたに会ったら惜しいことをしたと思いました。なぜならば、
あなたに僕のあれだけの財産を全部注ぎ込んだらどんなにすごい芸術家ができるだろう
と思いました。」>と言われている。

 美輪明宏のシンプルなモダーニズム批判(バウハウス批判)には同調しきれないが
__何故って近代主義も もはや懐古の対象であり、再検討されるべき存在だから__
叙情的なものの復権を訴えるのは同感できる。
 あらゆる差別に抵抗する意志も好きだし、面白く読めた。
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by byogakudo | 2006-04-14 20:48 | 読書ノート | Comments(0)


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