2006年 05月 06日

まだ生きている

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 なかなか死なずに今日も新着本のご案内申上げます。

 福田勝治写真の「銀座」では、戦争がまだ激しくならない頃、ぎりぎりの
戦前風景を見ることができる。写真頁 一枚切取が無念だが、1枚ずつ福田の
コメントが付いている。

 写真頁33の解説は:
<巴里の下宿を想はせる銀座アパート。ここには水商売に適した人が多く
住んでいる。都会の裏を知つている人はこんなところで朝の十時頃目をさます。>
とある。

 写真を見ると、現在の銀座アパートメント(奥野ビル)と異なり、6階建てで、
屋上に縦長に書かれた「銀座アパート」の看板がある。
 佐藤千夜子の項で書いた、彼女が7階建ての7階に住んだ話は、この写真が撮られた
後のことになる。 
      (写真・福田勝治 随筆・森田たま 装釘・河野鷹思 玄光社 41初函)

 apartment house が日本に取入れられ、最初は高級感ある「アパートメント」
表記であったが徐々に風化し、集合住宅としての質も低下して「アパート」に
化けたと思ってきたが、言葉の風化はもっと早かったようである、「銀座アパート」の
例から見ると。

 その風化したアパート風景が「財産づくりのアパート経営」で窺われる。大小様々、
木造モルタルから鉄筋コンクリート造まで、各形態のアパート経営法であるが、外観
のみならず、室内の写真や間取図も収められているので、60年代・70年代の若い人の
住環境が理解できる。               (金子益三 金園社 62初)

 今週もよろしくお願いいたします。

新着本
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by byogakudo | 2006-05-06 17:41 | 読書ノート | Comments(0)


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