2006年 12月 13日
薄田泣菫に手こずり、しかたなく手近な文庫本を持ち帰ってみる。 でも、「国家に隷従せず」(斎藤貴男 ちくま文庫 04初)は、寝床本として どんなものだろう? 考え方は近くて、もっともだと思いながら読んで いたが、夜ベッドで読むには、もう少し違うジャンルの方が・・・。 あれこれ考えちゃうじゃないか?! ヤケ起こして「空疎な小皇帝__ 『石原慎太郎』という問題」(岩波書店 03初帯)まで読もうかしら? 「国家に・・・」は初めの方だが、特に新聞ジャーナリズムにおける 「不偏不党」「客観報道」というスタンスは、 <一九一八年(大正七年)の『白虹(はっこう)事件』で、それまで 大正デモクラシーを唱導してきた大阪朝日新聞が当局の弾圧を受けて 編み出した方針が嚆矢とされる。」(p24より)を読んで納得した。 よく投書欄なぞに見られる対立意見の並行掲示の大元はこれか。どんなに 馬鹿丸出しの意見であっても対立する読者からの意見として、もっともらしく 乗っかってるのは、そういう訳なのね。新聞はどちらの立場にも組しません、 みなさまのご意見を交換し合うコーナーですからと、逃げを打つための装置が 「不偏不党」「客観報道」なのか。 でも、歴史観なしに史書を書くことができないように、ある立場を取らなければ 報道だってできやしない、じゃないか。
by byogakudo
| 2006-12-13 17:03
| 読書ノート
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