2006年 12月 14日
(写真はクリックすると拡大します。) 「ずらかる」がわたしの生きるテーマ?だと信じるが、それでも 時折「国家に隷従せず」みたいな本に共感を示したくなる。逃げ切るためには 攻撃も必要なことだし。 寝床本には不適と言いながらほとんど読了。斎藤貴男は喫煙者ではなく、 煙草嫌いなのに、禁煙ファシズム批判を続ける。 p206<・・・ハーレムは拳銃や麻薬の温床でもある。人々の健康、 というより生命を重んじるなら、タバコより先に"教育"されるべき ことがいくらでもあるのではないか。・・・ タバコに諸悪の根源を求め、"上からの革命"を急ぐ現代の禁煙運動が 真っ先に解決すべき社会構造の矛盾を矮小化し、より巨大な悪から 人々の目をそらせる効果を担う結果になってしまっていることを、 私は畏れるのだ。> p234<・・・認められるべきは個人としての嫌煙権であって、行政権力に よる禁煙ではないと考えざるを得ないのだ。> p235では、02年7月成立の「健康増進法」が引用される。 < この「健康増進法」、ちょっと凄いことが書いてある。第一章 「総則」の第二条に「国民の責務」の見出しがついていて、 <国民は、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、 生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の 増進に努めなければならない。> というのである。とすればタバコなどを吸う不逞の輩はもちろん、 病気がちだったり、何かの障がいのある者は、「国民の責務」を 果たしていない"非国民"ということになる理屈になるのだが。> (斎藤貴男 ちくま文庫 04初)
by byogakudo
| 2006-12-14 14:11
| 読書ノート
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Comments(2)
>「国家に隷従せず」みたいな本に共感を示したくなる。
Really!ということで思わず失礼いたします。 個人的にはヨシフ・ブロツキイ「私人」 “専制国家における殉教者や人心の支配者となるよりは、 民主主義における最低の落伍者となったほうがいい”が 気に入っております。あと辺見庸氏も。 ところで御写真、見事な趣ですね。どちらなのでしょう。気になります。
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byogakudo at 2006-12-15 20:20
「私人」の言葉、いいですね! わたしみたいに、ぐうたらな人間が時々こんなことを書かざるを得ない、いやな時代になりました。
写真は、えーと、西新宿近辺(柏木あたり?)を歩いていたら ありました。住んでらっしゃる様子でしたが、夫ならどこだか覚えているかもしれません。 |
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