(写真はクリックすると拡大します。)
皮肉と反語にあふれた戯作版<戦後現代建築史>。口の悪さに思わず吹き出し、
翻って、今に変わらない身もふたもない実情にため息をつく。
21世紀の現在も、「都市計画といえば道路拡張」としか市民は、庶民は
受け取らない、変わらない日本である。
挑発的で、読んで元気になる、なるしかない本。
著者 八田利也は、若き日の伊藤ていじ・磯崎新・川上秀光、三人の共同
ペンネーム。初版が61年、みんな研究室助手時代で、元気なわけだ。
なお、この本に頻出する「フリーアーキテクト」は、設計料がただという
意味ではありませんなぞと、こちらも調子に乗ってからかいたくなる、悲痛かつ
真実の50-60年代史。
(八田利也 彰国社 70年9刷)
やっと新着欄を上げました。よろしく。
新着本