2007年 03月 12日

「奮闘」読了

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 下品な迷探偵、ジョイス・ポーターのドーヴァー主任警部である。

 原題の"Dover Goes to Pott"はドーヴァーがポットという土地(物語中では、
寝室用便器から出発した家庭衛生備品製造会社の企業城下町)に行く意味の他に、
大失敗をやらかすことやら、はたまた便器へ通う意味にもなりかねないそうで、
後書きの説明を読んでから邦題「奮闘」を見ると、「糞闘」にならないことを
心から祈りたくなるが、さすがにそこまでは行かなくて安心したのである。

 考えてみるまでもなくジョイス・ポーターは女性である。女がいくら小説家
とは言え、スカトロジックな言辞に走るとは思えないではないか。
 ただし当節のことは知りません。女性作家の手になるスカトロジー小説が
すでにどっさり存在しているのかも知れない。

 原作が68年なので、たとえば「サファリ・アゴーゴー旅行案内社」なんてのも
出てくるが、乾信一郎の70年の翻訳には今ならカタカナ表記されそうな訳語が
あった。
 p86の<マグレガーが地方警察の警部をつれて自在戸からはいって来ると>の
「自在戸」に一瞬まごついた。すぐにスィングドアと気づいたけれど、忘れていた
ことに驚いたのである。70年当時に読んでいたら、即座に気づいた筈だ。
   (ジョイス・ポーター HPB 70初)
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by byogakudo | 2007-03-12 12:45 | 読書ノート | Comments(0)


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