2007年 03月 27日
(写真はクリックすると拡大します。) 日本語訳から原文での表現を想像するのは可能だ。特に単語の訳し間違い からは容易である。 前に書いた気もするが一例を挙げれば、かつての角川文庫版・ フィツジェラルド「夢淡き青春<グレート・ギャツビィ>」で見つけた 「製法特許の革靴」。「製法・特許の・革靴」と分解してみると、そうです、 patent leather shoes が浮かび上がる。 しかし単語ではなく文あるいは文章となると、手強い。しかも原文の韻の 踏み方を日本語でも踏襲しているらしいとなると、お手上げだ。 下記の日本語訳から原文を想像できるだろうか? < ロジャーは室内用のガウンを羽織って舌平目のフライをぱくついていた。 ・・・ 近ごろの文芸人が健全な自由奔放主義(ボヘミアニズム)を忘れ去りつつ ある中で、この朝食の作法だけは舌平__いや、したたかに生き残り、 したり顔の謹厳実直居士どもの大いなるご不快の種になっている。> (第六章 p90) 本では( )内はルビ、ボールド表示ではなく圏点だが、さすがにこの日本語から 英語でどう書かれていたかは思いつけなかった。 「舌平目」がsole、「したたかに」はsoundかなあ? じゃ、「したり顔」は? と、寝ながら考えて最後で躓いた。どんな構文かもわからないし。 (アントニイ・バークリー 新樹社 01初帯)
by byogakudo
| 2007-03-27 12:57
| 読書ノート
|
Comments(2)
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... ■ねこ新聞
■月刊ねこ新聞Twitter ■蟲文庫 ■kissa e(@higashi-koenji) ■往復書簡 ■旅猫雑貨店 路地裏縁側日記 ■海ねこ的 日々の暮し ■森茉莉街道をゆく ■山崎阿弥 ■サイコ☆ヒステリック 徒然日記 ■穴熊 日記 ■だらだら放談 ■鈴木創士 ■安柊有人(@sosi-suzu)・Instagram ■西谷修―Global Studies Laboratory(GSL) の後継ブログ ■nibuya(@cbfn) ■so_kusumori ■楠森總一郎 EROS VERSUS ■hirose tadashi|photographer ■kizashino ■きざし乃 栞 ■do-do ■スローラーナー ■muttnik ■やっぱりモダニズムが好き! ■かめ設計室 ■建築ノ虫 ■ご近所の日々 ■素人魂~特濃魚汁~ ■素人魂@いたちょ ■胡乱亭 ■梟通信~ホンの戯言 ■左平次(@saheiziinokori) ■花も嵐も踏み越えて鉄道人生44年 ■PAPERWALL ブックデザイナー日下潤一の日々 ■daily-sumus3 ■藤原編集室 ■退屈男と本と街 ■古本屋ツアー・イン・ジャパン ■okatakeの日記 ■ギャラリー ときの忘れもの ■ときの忘れもの@twitter ■銀座レトロギャラリーMUSEE ■痩せたり太ったり ■橋場一男 ■Tracy Talk・・・ ■Unknown Pleasures ■メグブログ 美咲歌芽句 ■亜湖公式サイト ■五月真理矢写真館 ■ヒゴヒロシ ■坂本弘道公式サイト ■三信ビル保存プロジェクト ■逗子なぎさホテル ■わき道にそれて純喫茶2 ■アトリエ プティカ 最新のコメント
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||