2007年 05月 01日

「吉原手引草」読了

e0030187_1344469.jpg










 (写真はクリックすると拡大します。)

 吉原関係者のそれぞれの口調に無理が感じられなく、落着いて読めた。
資料負けしないって、こんなに読んでいて楽だったのか・・・。
 一応ミステリとしての謎解きもあります。お伽噺風・ハッピーエンディング
な謎解きで、江戸の現実から突出していると思うが、まあいいんじゃないか。

 ただ、吉原ガイドブックではあっても、わたしは、もっと求心的な構造を
望んでいたのに気づく。吉原に職を持つひとのモノローグ(遊女が指を切って
客に誠意を見せる、その指の代替品製造者・インタヴューなんてのもある)や、
客として吉原に係ったひとの話、さまざまに工夫されているけれど、小説構造
としては平面羅列で、円の中心には近づかない。あ、でもそれを試みると
エンタテインメントから離れてしまうか。
          (松井今朝子 幻冬舎 07初帯) 

 滞在予定を延長した美咲歌芽句がやってきて、おしゃべりする。詩集の
感想や第2詩集刊行依頼なぞ、勝手なお願いばかりしてしまった。
[PR]

by byogakudo | 2007-05-01 13:05 | 読書ノート | Comments(0)


<< 「ヴォスパー号の遭難」に取りかかる      リハビリ散歩 >>