2007年 05月 26日

今週が始まる

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 新着欄をアップしました。今週もよろしく。
 新着欄

 1930年代の文化水準は、日本・近現代史上のピークだったのかなあ。
戦後60年余だが、超えたとは思えない。少なくとも本に関しては、そう
断言できるのじゃないだろうか。

 豪華で立派な装幀で活版印刷で、ということなら70年頃までの数年間を
ピークと見ることもできるが、持ってみて、開いてみて、わくわくする
ような愉しい本というと、30年頃の本には敵わない。

 新着欄に載せた「家の建て方」(山田醇 誠文堂・新光社 35初函)、以前
紹介した「雲の見方」(三宅武雄 文化生活研究会 26初 裸本)や「和洋住宅
設備設計の知識」(山本拙郎 実業之日本社 35再函__初版は31年)等、
どれもふくらみのある編集方針に基づいて書かれている。ジャンルや
カテゴリにとらわれていない。

 今週の「家の建て方」なぞ、何かおかしい。最初に山田醇設計の住宅写真
があるが、ある住宅の門扉の前にはその家の住人と思しい母(祖母? 着物姿)
と娘(毛皮のコート姿)が立ってポーズしている。夫妻がヴェランダに立って
いるお家、応接室に主人が坐っているもの、職人たちが庭を造っている様子、
最後の頁は、今まさに勝手口の引き戸を開けようとしている和服の主人の
半身が写されている。

 本文頁の各章の終りに引用された与謝野晶子の歌は、どう解釈する?
章と関係がありそうな、なさそうな歌なのだが。
 各章の間には電気スタンドやガラス瓶なぞの小さなカット写真に、1頁
費やされている。
 実用書ではあるが、巻末付録の「著者漫談」なんて頁もある。最後の頁は
もちろん、花瓶(花が生けられている)と壺のカット写真。そこでも終らず
著者の他の本の目録になったかと思えば、新聞に寄せられた山田醇ファンの
投稿、報知新聞の書評でようやく奥付に至る。

 この編集態度をチャーミングと取るか、ぞろっぺえと受止めるかは
好き好きだが、愛らしくありません?
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by byogakudo | 2007-05-26 15:22 | 読書ノート | Comments(0)


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