2007年 06月 23日

「この顔で悪いか!」読了

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 昨日、帰りの地下鉄の中から読んでいた「この顔で悪いか!」(伊東四朗
集英社 97初帯)を読み終わる。チャーミングな喜劇人のチャーミングな自伝的
エッセイ集だった。

 喜劇の舞台における"間"についての話を引用。
< 実はこれお客さんの"間”なんです。お客さんがセリフを聞いて、頭の
 中でくるっとひと回転させて、ああ、そうかってわかってから次のことを
 言わないといけないんです。畳みかけなきゃいけないとこもあるんですけど、
 全部畳みかけてると、どんどんシラけてっちゃう。
  それはテンポがいいこととは違うんです。要するに、役者がつくる"間”
 じゃないってことです。役者があえてつくってるのは"間"とは言わない。
 わたしに言わせれば無駄な思い入れ。お客さんが納得する間、それを"間”
 とわたしは言います。わたしはですよ。>(p215-216)

 何か断定的に述べた後、いつでも「わたしの場合はそう思う」とつけ加える。
シャイで、でもきっぱりした自己認識をもつ東京っ子らしい様子だ。素に近い
役柄や汗をかく熱演が苦手、お金をもらう仕事場で「かるーく、シャレで」
やるなんて性分上できない(p201)、
< 一夜づけでも、とにかくその道のプロと比べて、遜色がないと、なんとか
 そう見えるところまではもっていきたい。少なくとも努力はしたい。>
クールってこういうことだ。

 今週の新着欄です。上げる前に1冊売れてしまいましたが。
 新着欄
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by byogakudo | 2007-06-23 15:31 | 読書ノート | Comments(0)


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