2007年 08月 21日

「砲台島(ほうだいじま)」読了

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 その前に、夏休みは23日(木)からとお知らせしていましたが、変更です。
明日22日(水)から25日(土)まで4日間、夏期休業いたします。よろしく
お願い申上げます。

 「砲台島」をやっと読了。力作なんだけれどさぁ。感激も感動もしない
のは、わたしに問題があるのだろうか。

 ミステリ仕立てで、死が日常化している戦争末期の風景と、生死の狭間で
こころが揺れ動く青年の心理とがみっちり描かれる。短いストロークで絵筆を
運び、油絵の具を丹念に塗り込めていくようなタッチが全面を占め、却って
平板になっている印象がある。あまりブレイクを入れる訳にはいかない緊迫
した状況だから、この手法で進めるしかないんだろうけれど。

 もう一つ不可解だったのは、これはわたしが無知なので不思議に思うのかも
知れないが、主人公の青年は中学のとき、女性教師に国語を学んでいる。
旧制中学って男子校のはずだが、教師に女性もいたのかしら? わからない。

 また、女性教師が調査にきた憲兵に、必死の思いで述べるのではあるが、
反軍的とみなされても仕方ない、自分の意見を伝えるシーンは、いくら以前
知っていた憲兵とはいえ、戦時中に可能だったのか。
 資料負けしていないが、当時の人々の言動に関しては、少し疑問が残る。

   (三咲光郎 早川書房 07初帯)

 夏休み中に読む本を準備してなかった。どうしよう!

 09年12月19日追記: 「憲兵」ではなく「警官」だそうです。
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by byogakudo | 2007-08-21 12:36 | 読書ノート | Comments(2)
Commented by たかなし at 2009-12-19 00:07 x
そこ・・・憲兵ではなくて、警官。警官ですよ。
Commented by byogakudo at 2009-12-19 12:06
あれっ、そうでしたか! 本をお返ししてしまったので、もう確認できませんが、
警官と言われれば、そうだったような気がして・・・。ご指摘、どうもありがとうございます。


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