猫額洞の日々

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2007年 09月 07日

風吹く神保町へ/「未来世界の子供たち」

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 うーん、今回も空振りかしら。夏枯れ続く神保町。こちらの関心が
もてない本が多いというだけで、相変わらず盛況だったが。

 Sはカメラを持って来なかったことを悔むけれど、風が強くって撮影
どころじゃなかったと思う。今日もY書房で自家用SFを探す。何しに
行ってる。それでも結構な重さをかかえて戻り、果ては二人して整骨院に
行ったことです。

 昨夜から「未来世界の子供たち」(A.E.ヴァン・ヴォークト 創元推理文庫
77初)。自治少年団と訳されているが、outfitなる19歳以下の子どもたち
自身による子育て組織は、やっぱりすぐ、日本語の「若衆宿」を思い出さ
せる。
 でも「若衆宿」と訳してしまうと、60年代末、大人と若い連中との
世代間の差を意識して書かれているような、この本の空気とまるで違うもの
になるし、「自治少年団」しかないか。

 outfitsがやたらと隠語で会話するシーンは、「時計仕掛けのオレンジ」
みたいだけれど、あちらと異なり、こっちの少年少女は、よい子でい続け
ようとする、とても建設的な集団だ。但し「よい子」の定義が原理主義的で、
大人社会のなれ合いや社交的偽善を虚偽として退けたり、性欲の存在無視
なぞ、これでは19歳以後、どうやって大人になって行くのか不安になる。
 「よい子」がそのまますんなり「よい大人」に移行できるのだろうか。
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by byogakudo | 2007-09-07 18:17 | 読書ノート | Comments(0)


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