猫額洞の日々

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2007年 12月 08日

阿佐ヶ谷住宅ふたたび/「グリーン・マン」輪講(?)

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 阿佐ヶ谷住宅ふたたび、です。8月28日にもありますので、
未見の方はそちらも、どうぞ。

 叔母に訊き忘れた「キク薯」の謎が解けた! 三人よれば文殊の
知恵というのは真実である。

 LAからお里帰り中のコオーディネイタ・Mさん、土曜日の男・
アーティストの森秀貴氏、同じくアーティスト・山崎阿弥さんが
一堂に会するゴージャスな猫額洞の昼下がり、「グリーン・マン」
(キングズリイ・エイミス 早川書房 74初帯)に出て来る「キク薯」が
わからないと訴えた。

 「<・・・冷たい手軽な食事、つまりビネグレット・ソースを
 かけたキク薯、・・・>(p62)とか、
 <・・・一枚ごとに手間暇かけて葉っぱをビネグレット・ソースに
 つけなければならない・・・>(p62)とか書いてあるんです」

 「葉っぱを一枚ずつ食べるんでしょ?」
 「そして形がお薯みたい?」
 「それって、あれ、アーティチョークじゃない? 日本語だと
分類学じゃなくて見た目で命名するからさ!」

 キク薯=アーティチョークだと納得。あとで古めの辞書で
artichokeを引いてみよう。近頃の訳にはないだろうから。

 昨夜、叔母に電話した後で、彼女が「それはわからない」という
「ワニナシ」をavocado(「アヴォカド」と、わたしの場合、表記
すべきだった。訂正しなきゃ。)で、80年代刊の辞書で引いて
みたら<alligator pearの果実>という説明があった。これですね。

 「グリーン・マン」いちばんの謎は、冒頭、主人公が自分の
宿屋の説明をするシーンで、メニューの値段をいくつか示した後、
< 日曜日はランチをいたしません。・・・アルコール飲料つき
 定食(十二シリング六ペンスより二十五シリング)。席数四十。
 駐車場あり。犬の連れこみおことわり。B&B(四十二シリング
 六ペンスより)。>(p8)

 このB&Bにつけられた訳注が問題。<ブランディとベネディクティン
の混合酒>(p8)である。74年当時では情報がなかったのだろうから
仕方ないけれど、ふたり口を揃えて
 「Bed&Breakfastでしょ!」

 むかしの翻訳小説で料理や音楽が出てくると、変なことが多い。
叔母が覚えている中では、もうすでに料理のとき使っていた
「ケイパー」が<風鳥木(フウチョウボク)のつぼみの酢漬け>
__これは、わたしの持っている80年代辞書にまだ出ていた__、
さらには<メンデルの息子の『無言の歌』>もあったそうです。

 ロンドンの話なのに<スコットランドの庭から車が出て>来たり
<エリゼの原っぱをお散歩>していたり、愉しい翻訳で鍛えてあるので
いまさら驚くほどのことじゃありません。

 今週の新着欄、少しいつもより多めです。よろしく。
 新着欄
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by byogakudo | 2007-12-08 17:24 | 読書ノート | Comments(0)


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