2008年 01月 23日

小林信彦「紳士同盟ふたたび」読了

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 雪は地面にふれた瞬間、消えてしまう。このまま雨になってくれ。
積もった雪を溶かしてくれ、暗くならないうちに。わたしが滑るから。
転んで怪我すると店が開けられなくなるから。

 と身勝手な願いごとをしながら、今日は閉店休業に決めた猫額洞。
身支度してワゴンを出すには寒すぎて、からだを壊しそうなので。

 昨夜は小林信彦「紳士同盟ふたたび」(新潮文庫 86初)を読む。
ついに発見、日本人も封筒にメモをとるシーン!と思ったら便箋
だった。残念である。

< 彼は会社の名入りの便箋(びんせん)を裏返しにして、プロットを
 メモし始めた。>(第二章 p87)

 前作から4年後、ちょうどバブル経済期の真っ只中に書かれた
作品なので、地上げに高額絵画蒐集なぞ、当時の話題がうまく
はめ込まれている。
 世界同時株安危機の現在に読んでいるのも妙なものだが、小説の
数人によるコン・ゲームの可憐さに比すと、世界規模の信用詐欺が
暴露された結果じゃないさ、と思うだけ。結果の酷烈さにさらされる
のは、権力に関係ない個人なのだけれど。
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by byogakudo | 2008-01-23 13:17 | 読書ノート | Comments(0)


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