猫額洞の日々

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2008年 03月 06日

「石蹴り遊び」もう少し

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 あの後、数頁で主人公は境界を超え、つまり狂気の世界に
在ることを選択し、物語は終わる。あとに「読まなくても
かまわない」と記された数章が続く。「石蹴り遊び」原作者
であるらしい人物の覚書やメモ、小説には入れなかった
断片的なエピソード等である。

 まだ読了してはいないが、メタフィクションにしては
鬱陶しくないところが、好きだ。これ見よがしになりやすい
のがメタフィクションと、相場が決まってなくてよかった。

 小説の構造や言語分析に意識的でなくては小説ではない、
という風潮は、近頃はどうなっているのだろう? もう収束
しているのか。ブームが終わるとすぐ旧態依然では、トライ
アルの意味も結局なかったことになりかねないが。

 主人公がサーカス・天幕の頂上にある隙間(穴)を見上げ、
精神病院のエレヴェータ・シャフトの穴を覗き込んで、二つは
同じもの/ことだと認識する場面で、ふと(裸の)ラリーズの
歌詞を思い出した。「上昇と下降は同じ」みたいなフレーズ
だったが、もしかして元ネタは「ファウスト」とか、そこいら
ではなかろうか。といっても「ファウスト」を、これまた
読んでいないので、聞き逃して下さい。
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by byogakudo | 2008-03-06 12:36 | 読書ノート | Comments(0)


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