2008年 03月 09日

「幻脚記 三 雨」再読~(1)河盛好蔵「回想の本棚」

e0030187_14434174.jpg











 映画に例えたが、音楽も想起させる短篇ではないかと、昨夜
「幻脚記 三 雨」(鈴木創士 spin 03)を再読する。

 ジャズの即興演奏ともいえる作品ではないだろうか、熱狂的に
終末の光景を現前させる? ジャズ・ファンではなく、わずかな
レコード体験しかない耳だが、スクラッチ・ノイズやヒスまで
聞こえてくるプレイ(作品)ともいえそうだ。暗い焦燥感が
すてきだ。
 音楽と文学、どちらも鈴木創士氏の世界だから、当然の連想
かもしれない。

 寝床では打って変わって、河盛好蔵「回想の本棚」(中公文庫
82初)。
 「文芸閑話休題」や「文壇事始」という成語は宇野浩二が
作り出したそうで、とくに「閑話休題」は「あだしごとは
さておき」とルビして初期から愛用していたそうだ(p10~11)。

< それにつけても思うことは、文学全集を出すときに、
 諸家の代表作、もしくは問題作について、発表当時の
 ジャーナリズムの批評を全部取りまとめて附録にしたような、
 そんな全集を出して欲しいということである。後世名作と
 呼ばれるものが、発表のときどのような悪口をいわれたかを
 知ることは、その作品を読むときの大きな楽しみになると
 思うが、どうであろうか。>(p31)

 山田風太郎の「日本愚作(?駄作だったかな)全集」の提案を
思い出した。解説希望者はたくさん出てくるだろうが、ネタに
されてもいいと言う作家がいなくて、無理な企画であろうと
結論していた。

3月10日に続く~
[PR]

by byogakudo | 2008-03-09 14:43 | 読書ノート | Comments(0)


<< 「女性自身」/(2)河盛好蔵「...      「石蹴り遊び」/「幻脚記 三 ... >>