猫額洞の日々

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2008年 03月 10日

「女性自身」/(2)河盛好蔵「回想の本棚」

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 当店の床と同じ白黒市松柄なので、「女性自身」見本刷りを
買ってみた。表紙写真は、実際はグリーン・ノート。
パイロット版だから広告頁の分が空いている。

 女性週刊誌というと、アイドルタレントと皇室の話題しか
ないと決め込んでいたが、昭和33年(1958年)の創刊見本では、
一般週刊誌とそれほど変らない。

 シリアスな写真入りレポート(花火工場の爆発事故に
よる遺児の今後を考える)や、女子美を出た若い女性の
生活ルポ(彼女は食べるためにバー勤めを始める)に美容
アドヴァイスを絡めた(!)記事等が、ファッション頁や
スキャンダル記事と同等に存在している。

 編集スタッフに種村季弘や増淵健の名前が出ていて、
なんとなく嬉しかった。
 
~3月9日より続く

 昨夜も「回想の本棚」(河盛好蔵 中公文庫 82初)の続き。
 戦前、新潮社から出た円本・「世界文学全集」の翻訳料に
ついてだが、広津和郎のおかげで、翻訳者に印税が支払われる
慣例ができたそうである。

 それまで翻訳はみな出版社の買取りだったので、本が
いくら売れても翻訳者は恩恵を受けなかったが、広津和郎は
自分の翻訳料を印税にしてもらうだけでなく、全部の
翻訳者を印税方式にしてくれと頼んだ。
 これに対して
<「翻訳で二万円なんていう金が入るのは不当だな。
 だって翻訳だからな・・・」と云った高名な作家も
 あったのである。>(p65~67)

 非文学的な作家もいたものだが、もしかして今でも
消滅していない妄説かしら。

3月11日に続く~
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by byogakudo | 2008-03-10 13:27 | 読書ノート | Comments(0)


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