2008年 03月 15日

「風の影」上下巻読了

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 昨夜読み終えた。
 カルロス・ルイス・サフォンの小説「風の影」内小説『風の影』
(こちらの作者は小説中にも登場するフリアン・カラックス)の
悪魔が、小説「風の影」中にも出てくる件の処理は、充分、
納得できるものだった。

 ちょこざいな思いつきやなんかではなく、しっかり悪魔の
存在が承認できる書き方で、つまり、文学だった。但し甘味
たっぷりの文学でもあって__小説中ではコーヒーに砂糖を
7~8杯入れているが、そんな意味ではなく__ハーレクィン・
ロマンスぽく感じられる、甘いシーンは堂々と甘く書く作者の
姿勢が、そう思わせるのだろう。

 いまどき、こんなにストレートに書けるのはすごい。費用対
効果意識を感じさせない、すなわちカメラ目線の鬱陶しさがない
彼の良さは、素直に認めよう。好みからいえば、もう少し甘さを
抑えてもらいたいところはあっても。

     (カルロス・ルイス・サフォン 集英社文庫 06年6刷帯)

 今週の新着欄です。よろしく。
 新着欄
 
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by byogakudo | 2008-03-15 13:18 | 読書ノート | Comments(0)


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