2008年 05月 13日
「荷風と東京 『断腸亭日乗』私註」、「三十四章 浅草の 『一味の哀愁』」p454に荷風が当時の浅草のスター・シミキン =清水金一とつき合っている様子が出てくる。 < [注: 昭和十三年]二月二十七日にははじめてシミキン、清水 金一に会う。「誘われて浅草に至りカツフエージヤポンに飲む。 夜十一時川上と共にオペラ館の舞台稽古を見る。館主田代旋太郎 作者堺某小川丈夫俳優清水金一其他の人々と談話して二時ごろに 帰る」 シミキンと気が合ったのか、三月七日には一緒に吉原に出かけ 茶漬飯屋で「飲み又食ふ」を楽しんでいる。三月以降、荷風は いよいよオペラ館に深く入る。> 再び古書 伊呂波文庫さんのお薦め図書でもあったので、昨夜から 読み始めた「強いばかりが男じゃないよと いつか教えてくれたひと」 (有吉光也/淀橋太郎/滝大作 リブロポート 85初帯)。 Jには縦書きで「笑いの王様シミキン」とある。浅草軽演劇界の スターとだけ知っているが、それ以上何も知らない。半分強読んだ 限りではまだ魅力がよく伝わって来ていない。ともかく明るい パーソナリティらしく、それが戦時下での人気の原因だったようだが。 検閲制度のあった戦前・戦中、検閲済みの台本通り演らない(台詞を 覚えていないから演れない)ので憲兵や警察に睨まれるが、出頭しても 悪びれず堂々としているので、ますます睨まれたという。もしかして そこらで荷風と気が合ったのかしら。
by byogakudo
| 2008-05-13 13:27
| 読書ノート
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