2008年 05月 20日

「肩書きのない名刺」に追加

e0030187_14291556.jpg











 三國一朗「肩書きのない名刺」(中公文庫 84初帯)で、イメージ
できず困った箇所がある。

 食べ物関係のエッセイ中に「のり」というのがある。海苔を
炙って食べる話で、三國一朗は子どもの頃、母方の祖父母宅で
過ごしたが、その家では一年中、長火鉢が出してあり、炭火が
いけてあった。

 長火鉢はもちろん判る。うちにもあった。小学生当時は身体が
弱くて、民間信仰派の祖母が(わたしも祖父母に育てられた)
ある日、占い師の女の人を頼んだことがある。女占い師は火鉢の灰に
火箸で線を描きながら、何やら述べていた記憶があるが、こちらは
布団に寝ていたので、彼女の描線がどんな絵柄だったか知らない。

 わたしの長火鉢物語はさておき、三國一朗に戻ると__
< 祖父の家には、一年を通じて長火鉢があり炭火がおきていて、
 「助炭(じょたん)」というものが、いつもその上にかぶさって
 いた。[略]それは「火鉢」の「フタ」に当たるもので、枠組みを
 細い木で作り、それに日本紙が、障子の桟に障子紙を貼るように
 貼ってある。前もって寸法が長火鉢に合わせてあるから炭火を
 埋(い)けておくとき、この「助炭」をのせてフタをしておけば
 炭の消費が少なくてすむ。[略]>(p151~152)

 ここまでは大体判る。以下の「助炭」の構造が判らない。
< この「助炭」には上のほうに引き出しがあって、それに海苔
 でも塩せんべいでも、湿気をきらうものを収納しておけば、
 常時パリパリしたやつを、おいしく食べることができる。>(p152)

 見たことのないものを想像するのはむずかしい。
 まず、「助炭」に貼られた障子紙だが、大判が一枚、貼られて
いるのか? それとも障子の格子組と同じように細かく区切られ、
その一角に「助炭」の引き出し部分がくっついているのだろうか?
 また、引き出し部分の材質、大きさや厚さ、取っ手がついているか
どうか等、どうもあたまに描けない。

 実物かせめて絵か写真が一枚あれば、解決することだが、webで
見てみると、茶道具の「助炭」の画像ばかり出て来る。蠅帳みたいな
炭覆いで、引き出しは見あたらない。

  
[PR]

by byogakudo | 2008-05-20 14:29 | 読書ノート | Comments(0)


<< クロフツ、橘外男 読了      三國一朗「肩書きのない名刺」読了 >>