猫額洞の日々

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2008年 08月 17日

ジャン・ヴォートラン「グルーム」2/3ほど

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 妄想の中で生きている若い男(「サイコ」のアンソニー・
パーキンス風マザコン青年)の状況と、彼の妄想世界__
ここでの彼はロウティーンのホテル・ボーイ、その他、妄想界に
登場する男性は殆ど、彼が演じる。__記録とが交互に記され、
物語が進行する仕組みになっている。
 彼の妄想は、グロテスクな暴力の記憶(ナチズムや第二次
大戦後も止むことのない紛争、身の回りにあふれる性的な暴力)に
根ざす。

 妄想がだんだん現実を浸食していく過程を描いて、不安を掻立てる
手法かと思って読んでいたら、14章から19章にかけて、やたらと
説明的な記述がされている。
 TVの「なんとかサスペンス/ミステリー劇場」ではあるまいし、
そんなに親切に「これは彼のごっこ遊びですよ」と書かなくても
読者はついて来れるだろうに、なぜ? ここで解りやすさを導入する
意図が解らない。

 このまま話が進んでいくのだろうか・・・。あーぁ。

   (文春文庫 02初)
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by byogakudo | 2008-08-17 14:14 | 読書ノート | Comments(0)


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