2008年 08月 21日

田中啓文「落下する緑」読了

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 やっぱり昨夜中に読み終わり、寝床では「忍法創世記」の
続きを読んでいた。

 どうも作者名に見覚えがある。J画とタイトルが気になって
いた文庫本「蹴りたい田中」(棚出ししてたら売れてしまった)の
作者だったのか。しまった。気になった本は読んでから出すべき、
なのでしょうか。

 いつまでも店晒しと思うな、古本屋の本。
 とは言うものの、たいていがワープ中の冬眠期間みたいに
長い在庫歴を誇る本ばかり。

 それはともかく、愉しく読めた。ジャズファンではないので
用語や人名はわからないが、翻訳小説を読むのと同じで、全く
差支えない。

 本格ミステリで出発するも、<ジュブナイルやSF、伝奇ホラー>
を主に書いてきた作者が、久々に<きちんとネタのあるミステリで、
駄洒落もグロもギャグもなしで>と依頼された連作短篇ミステリ
だそうだが、駄洒落やギャグはどっさり目につく。すてきなお馬鹿
ぶりだ。

 語り手である中年ジャズマンの好きな時代小説作家の名前が
故・湖波性太郎(こなみ・しょうたろう)。シリーズ作品名が
「悪右衛門(あくえもん)捕物控」に「仕掃人藍安」「刺客屋
(しかくや)稼業」である。
 俗物の未亡人が邸内に建てさせた銅像は
<・・・右手で原稿用紙の束と万年筆を抱えた和服姿の先生が
 左手で遠くを指さしているもので、今にも「青年よ大志を抱け」
 と言いだしそうである。>(p142)
 依頼条件はどこへ行ったのだろう?

 機会があったら他の本も読んでみよう。
   (東京創元社 05初帯)

明日、明後日(22~23日)は休業いたします。
よろしくお願い申上げます。
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by byogakudo | 2008-08-21 13:35 | 読書ノート | Comments(0)


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