猫額洞の日々

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2008年 10月 20日

津村記久子「婚礼、葬礼、その他」読了

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 お師匠さんからお借りしているもう1冊、津村記久子
「婚礼、葬礼、その他」(文藝春秋 <来るべき作家たち>
シリーズ第6巻 08初帯)を昨夜、読了。

 これもよく書けている。若手純文学系(?)は、みなさん、
達者である。でも、こぢんまり。

 空気を読んでおとなしくしていないと、何をされるか
言われるかわからない閉塞した時代なのは、乱暴者にも
理解できる。いつも、一歩、身を引いた立ち位置であることが
生き延びるためのスキルとして必要とされる状況を、的確に
描いている。
 けれども、小状況が描かれているだけで、それ以上でも以下
でもない作品世界というのは、どうも苦手だ。

 状況に対抗して声高にNO ! と言えとか、そんな鬱陶しく
あほらしいことは、もちろん望まないけれど、いくら「小説」
とはいえ、パースペクティヴのない世界描写で終わってしまうのは、
読んでいて、どうも寂しい。
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by byogakudo | 2008-10-20 16:14 | 読書ノート | Comments(0)


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