猫額洞の日々

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2008年 11月 04日

EP-4 インタヴュー/再録

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 「ROCKERS 完全版」上映中なので、むかし「TARGET」という
雑誌に載せてもらった「東京ロッカーズ・インタヴュー(?)」を
WEB再録しようかと思ったら、切抜きが見当たらない。
 替わりに同じ頃書いた、これまた極私的「EP-4 インタヴュー」を
恥知らずにも再録してみる。心ある方は無視して下さい。


 in-a-view with the man who fell to the earth・・・K: Kaoru
Satou from EP-4, C: close encountered.

 C:"あなたは誰ですか?"
 K:"僕は鍋です。きれいに磨かれて新品同様にぴかぴか光る鍋です。"
 C:"いま何をしていますか?"
 K:"空中散歩しています。楕円形の風景の中で。"
 C:"どんな楕円ですか?"
 K:"楕円の中にクロスがあります。それはEP-4と呼ばれています。"
 C:"EP-4って、バンドですか?"
 K:"ライヴ・バンド、踊るためのバンドです。ライヴ・スポットでは
 やりません。大阪のディスコに出ます。ぼくらの出すリズムとダンスとの
 関係ではなく、ただ舞うということに関心があります。聴衆は風景を
 かたち造るためのマネキン、オブジェです。"
 C:"そしてバンドと聴衆がともに舞う、ということですか?" 
 K:"そうです。風景は蘇生させられなければなりません。決して'60年代
  へのノスタルジーではなく、今のため、未来のために甦らねばなりません。
  そのためには錬金術師が必要です。"
 C:"誰か錬金術師を知っていますか?"
 K:"僕が錬金術師です。"
 C:"なぜ楕円なのですか?"
 K:"たとえば円を描こうとすると決して円にはならず、正方形にも五角形
  にもならず、誰が描いても楕円になります。その普遍性です。
  いくつもの、数に指定はない楕円が遍在し、それらがつながり、and/or
  つながらないことによって風景が甦り、その瞬間に終ります。"
 C:"一回性ということですか?"
 K:"一回性の繰返しです。僕は変わることにおける一回性に賭けています。
  単に消えてしまうことではなく。"
 C:"EP-4を始める前にもplayしていましたか?"
 K:"Personal Effect Onlyという名前で一人で京都のライヴ・スポットに
  立ちました。僕のからだにスライドを投射したりして。しかし全く受け入れ
  られなかった。EP-4は僕の小社会論の実践のための道具です。そして
  この実験過程において、僕を含め五人のメンバーがそれぞれ何を取入れ、
  変化して行くか、ということです。
  僕はcapitalismにも魔法があると思っています。anti-capitalismに
  魔法があると信じている人達もまだいるようですが・・・EP-4は積極的に
  capitalismの中に取込まれて行こうとしています。畸形児として。
  出す音は違っていますが、できるだけ普通のバンドと同じことをやりたい
  のです。"
 C:"artにならないartは可能でしょうか?"
 K:"anti-artが既にartになっている状態をこわしたいのです。意味の
  不在を表現するために、思いっきり、意味を付加して行くのです。"
 C:"際疾いやり方ですね。"
 K:"自己完結したくありません。僕がどんなにartについて言葉を費やしても、
  それは今このテープの磁気に吸収されているだけです。僕のやる音楽が
  レコード化され売買の対象になったとき、初めて意味をもちます。 "
 C:"あなたは一体誰なのですか?"
 K:"僕は1800年代の少し前、中央アジアの砂漠に落ちてきました。
  それからトロツキーと共にロシア革命に加わり粛清され、ツンドラ地帯に
  冷凍人間となっていたのを日本のお茶の水博士が発掘し、蘇生させられ
  ました。それがいまの僕です。告白します。"
 C:"Thank you."

 EP-4は主に関西でplayしている。Mr.Kはvoice、他にピアノ、ギター。
ベース、ドラムスという編成である。Mr.Kとの接触は'80年10月20日 
午前2時に起り、4時に終った。


 以上、日付から判断すると80年末か81年初めの「TARGET」誌掲載
だったと思う。
 写真は広瀬忠司氏、レイアウトは宇治晶氏、という豪華版。インタヴュアー
が別のひとだったら、もう少しはEP-4の資料になったかも知れないのに。
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by byogakudo | 2008-11-04 14:55 | 雑録 | Comments(0)


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