2008年 12月 04日

「引き裂かれた夜」読了

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 写真は昨日の解体現場です。

 うーん、やっぱりフレンチ・ノアール。悪くもなかったけれど。
フランスのミステリは英米系と比べると、事件の設定に
無理があったり、必要な情報を書き落としていたりとか、
手落ちを感じることがあるが、これはその意味では
問題はない。

 がしかし、無口な山国の男が、単身、謎解きをしながら
元妻と息子の仇討ちしようと決意する、肝心な出発点に
あまり説得力が感じられなくて、困った。

 妻子が殺された場合、まず生き残った家族が疑われる。
それはいい。巻き込まれ型のパターンだから。だけれど、
相性が悪くて離婚した元奥さんと、うまくつき合っている
とは言いがたい息子の敵をとる思いに駆られるシーンを、
もっときっちり書き込んでくれていたら、とずっと感じさせる
のは巧くないだろう。

 静かな村で起きた残忍な殺人事件に怯えて、村人が
リンチ集団化する展開や、既得権を守ることにしがみつく
ブルジョアたちの様子など、ちゃんと描かれているのだが。

 主人公にただひとり味方する、清廉潔白な警視のあだ名が
「サン・ジュスト」というのは良かった。

   (J・F・コアトムール 角川文庫 87初帯記名)
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by byogakudo | 2008-12-04 17:21 | 読書ノート | Comments(2)
Commented by 芽句 at 2008-12-05 00:23 x
今日の3枚の写真を見て、口から出た言葉。
「これって、ゴジラじゃーん!」。
Commented by byogakudo at 2008-12-05 16:18
真ん中の写真を、Sは「地獄に堕ちた勇者ども」と呼ぶ。


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