猫額洞の日々

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2008年 12月 25日

S.A.ステーマン「マネキン人形殺害事件」読了

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 妙なストーリー展開を見せる探偵小説で、主人公の刑事は
頼まれもしない趣味の(?)捜査の途中、本部から別の事件で
呼び戻されブリュッセルに戻る。それはまだいい、刑事なの
だから。

 仕事が片づき、街に戻ってほっとするも束の間、やはり
中途半端なマネキン人形殺害の一件が気がかりで、刑事は
素人名探偵のもとを訪れる。

 ここでいきなり名探偵の知恵を借りなくてもよさそうなもの
だが、重苦しい田舎町(フランドル地方の見捨てられた村落
でのこと、というのが物語も終盤、p252で明らかになる。
わたしはどこかで場所の記述を読み落としていたのだろうか?
不安になる。)の記述が続くから、閑話休題なのだろう。
名探偵のアパートメントではパーティーの最中であった。

 その後、物語は急展開し解決する。しかも冒頭の新聞記事に
ある全く別の事件の解決にもなる。
 見事なストーリーテリング、というべきだろうが、あんまり
そう感じないのは、ノアールだからでしょう。

 刑事の行動というより懺悔聴聞僧の話みたいだった。
クルーゾー「犯罪河岸」(見ていない)の原作者だそうである。

   (角川文庫 76再帯)

 昨夜からは、お師匠さんからお借りしている宮部みゆき。
2-3篇読んだが、読物とエンタテインメントの差異を思う。
 でも中断して、今夜から「生ける屍」(ピーター・ディキンスン
サンリオSF文庫 81初)にする。
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by byogakudo | 2008-12-25 15:56 | 読書ノート | Comments(0)


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